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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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制度の大きな影響

2011年06月25日 | 椰子の実の中
ある小児科の医師がぼやいている。

小中学生まで無料で医療を受けられるようになり、
子どものペット化が進んでいる。
と、言う。

健康な時はいい。かわいい。
でも、病気すると、どう世話をしたら良いか分からない。

無料だから、すぐに医者に行ってしまう。
どうせ"タダ"だから。
と、薬を"もらって"くる。

医者に行けば、薬をもらえて、それで治してもらえる。

そういう感覚を、今の医療制度は育ててしまっている、というのだ。
なるほど。

実際は医療も薬もタダじゃない。
「薬をもらってくる」という言い方をする人がほとんどのように感じるが、
薬はタダじゃない。買っている。
安いのは、保険制度があるから。
高い保険税をちゃんと納めているからだ。



病気になった時に、医者に行くのは良いだろう。
どんな状態なのか、正確に知るためには。

しかし、医者としてはその時治せば良いので、薬を出して終わる。
どうすればいいのか、という指導までしてくれるお医者さんは
残念ながらなかなかいらっしゃらないのが現状。

バッチリ効く薬を出してもらうことも、どうにも治りにくい場合は必要だが、
まず、病気になりにくいような身体作り・生活習慣作りが
子どもには重要だろう。

自己管理のできる人を育てるためには、
簡単に薬が手に入ることは最重要ではない。

子育てを支えるつもりの制度が、逆効果になっているという皮肉。



国民総保険制度は世界に誇るべき制度だけれど、
それによって、日本人は自分の健康管理をするという感覚を失い、
病気になったら医者が治してくれるもの、という考えが蔓延している。

自分で自分を治そう、という意識が無いと、
なぜ病気になったか、原因を考えない。
自分の生活習慣などはそのまんまで、薬に頼る。
それでは無理がある。薬も効かない。
いや、効いているが、効いて良くなってもまた同じ生活で悪化させるので、
効いてないように見える。追いつかない。

"薬も効かない"
となった人がどうするか。
「藁をもつかむ気持ち」なんてなことを言って、鍼灸院の扉を叩く。
藁じゃねっつの。いいけど。わらしべ長者になってやる。

鍼灸でできるのは、ご自身が治ろう治そうという力を発揮する
お手伝いでしかない。
と言うと、医者に頼る気持ちの人には不審に聞こえるのかもしれない。

でも、ほんとに鍼灸はお手伝いに過ぎない。
病気を治しているのは、身体そのものだ。

自分で治っていく自分の身体に、自信を持っていただけたら嬉しい。

(そもそも病気と思っている、症状は健康の証だったりもするが、
その話はまた今度。)


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