犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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初心忘れたよ 思い出してみる

2017年02月15日 | からだ
[あらすじ] 十年前、鍼灸を志した。


1月に、新宿にその3年前にできた新しい専門学校の説明会に行った。
免疫と自律神経を結びつける発見から新理論を打ち出した、
安保徹氏の講演会がセットだったのだ。

私は腱鞘炎や鬱状態の経験などや、金管楽器演奏のための体づくりへの興味から、
その頃までに、心身に関する様々な本を読んでいた。
まるで健康オタクようになっていたが、正確な知識を付けたいという気持ちが強くなり、
学校で学ぼうと思った。

その中でも、安保徹氏の『免疫革命』や『薬をやめると病気は治る』は
影響力の強い本だった。
現代の医学界では天動説的なところもあり、受け入れられているとは言い難い。

つづく


おっと、もう終わりじゃなくて。
安保説に関しては後日もう少し詳しく書くことにする。

その後、入試を受けた。
鍼灸専門学校の入試は各校それぞれで、国語と理科のテストがある学校や、
無試験の学校や、漢字のテストだけある学校などなど。
この学校や、教員と校長による2回の面接があった。

まず、二人の先生との面接で、いくつかのことを聞かれた。
自分はどんな性格だと思うか?という質問はおぼえている。
鍼灸の資格を取ったらどうしようと思うか?という質問もあった気がする。

その中では言わなかったが、思っていることがあった。
今まで自分の身の周りにいた、バンドマンやレズビアンの治療に当たりたい、ということだ。

なんせアマチュアバンドマンなどというものは、健康をかえりみない。
タバコはもくもくと吸い、大酒を飲み、夜更かしをして、大いに働き遊ぶ。
あちこち故障の出る人がいて当然だ。
治療者が必要だと思った。

レズビアンをはじめ、性的マイノリティは医者にかかることに抵抗がある人も多い。
自分の体を異性の医師に見せることがいやだったり、同性の医師のほうがいやだったり、
体を見せること自体がいやだったり、受付で名前を呼ばれることがいやだったり・・・。
私も思い当たるところがある。
そういうコミュニティの中で、鍼灸治療をしたい、という気持ちがあった。

しかし、自分もそうだが、性的マイノリティの抱える問題は大きかったり根深かったり。
私はその治療に当たる勇気が無かった。
無くてもいい。充分な力を持っていない治療者は、患者の影響を受けがちだ。
問題を乗り越えた人が同じ問題を抱える人に寄り添うことを、ピア・サポートと言う。
私は今まだ、混乱のさなかにいる人の訴えを受け止めるには、あやういところがある。

そしてバンドマンたちは、故障するまで体をかえりみない。
故障した時には、現代医学のお世話になるレベルまで悪化している。
そして医薬によって助けられると、医薬を信じるようになる。
自分の今までの生活がその故障を招いたのだから、
生活全体を見直すことが病を遠ざけるためには必要なことだ。
だが、なかなかこのことを含めて鍼灸のような治療に興味を持ってもらうのは難しい。

というよりも、私がそもそもそんな中の一人であって、
旧知のバンドマンたちはその頃の私を見ているのだから、
数年ぶりにひょっこり現れた私の鍼灸を信頼してくれるわけもないのだ。っはっはっは。

私のように、基礎体力がさほど強いわけでもない者は、
どこかで激しい生活に耐えなくなる。
体力のある人は、無茶な生活が続けられる。
これはこれで、蓄積するものはかえって大きく、ある時ぽっきりというおそれもある。

以上、忘れていた初心を思い出してみたが、
忘れるには理由もあったようだ。
初心を忘れたとはいえ、志すことまで忘れたわけでもないので、
ナニカに向かって生きていくばかりである。

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