犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

2019年のビンボーる

2019年06月13日 | 国語真偽会
[あらすじ] ずっとガラケーだったが、5月末にスマホに替えたのさ。

電車の中や何かの待ち時間、私は本を読む。
紙の本を読む。
都内の盆踊りに出かけるというような、なるべく身軽にしたい時でも、
荷物の中には薄めの文庫本を入れている。

ところがついにスマホにしたのである。
キンドルで読んだっていいのだ。
しかし、私は気に掛かった箇所に透明付箋を貼り付けないと
読んだ気になれない。

リーダーにマーカー機能や付箋機能が有ることは知っている。
電子でしか買えない本では利用している。
電子図書の使いやすさや便利さも味わっている。

それでも、ページの間からぴらぴらと付箋をはみ出させ、
「ああ読んだ」と悦に入りたいのだ。
透明付箋の色とりどりが本の天に生えている様子は、「なんかきれい」だし。



それでも、他にあれこれと準備する物が有った時には、
本を荷物に入れ忘れて出かけることも有る。
そういう時はそういう時で、ブログに書くことをどうしてくれようかと
ねちねち考えれば良いので、退屈はしない。

しかし、ここは一つ、スマホを利用しようじゃないか。
漢字の勉強でもすべえ。
私は、漢検2級と、草書をおぼえるためのアプリ2つをインストールした。



漢検2級の漢字で、読めないものは無いような気がする。
ただ、書けない字がちらほら、有る。
ちょくちょく間違ったり、ごまかして書いている字も有る。

手で紙に字を書くことが、減っている。
ブログだって、PCに向かってアルファベット入力だ。
漢字は選択肢の中から選ぶだけである。
書けなくても、選ぶことは簡単だ。

いざ、紙に向かって書こうとすると、手が止まる。
書いてみても、なんだか落ち着かず、首をかしげる。
そんなことは、よくある。



その中の一つが、
【貪】
である。

貪欲の【貪】。
むさぼるの【貪】。

「貪欲」と書こうとして、書く度に、書いてから気付く。
「貧欲」
と、書いている。
びんよく?
まずしくありたいこと?
まずしくてよくばり?
まずしいほどのよくぼう?



スマホの画面に指先で手書きして、認識される。
しかし、さらさらっと殴り書きすると、文字がなんだか分からない、と認識されないことがある。
そこで、認識の厳密さのレベルをちょっと低めに設定しておく。

すると、
「貧欲」と書いても、
『正解☆』
なんて言ってくれる。

自分でも「イェイ、正解。」なんて一瞬思うが、
表示された正解の文字を見て、自分の書いた文字と違うことに気付く。



なぜ【貪】を間違い続け、「貧」の字を書いてしまうのか。
考えてみたが、思い当たる理由は、
自分がよく使うのは「貧」であって、【貪】はあまり使わないから、ではないか。

そこで、このブログの中で、【貪】と「貧」をどれくらい使っているか、調べてみた。
今は便利だなあ。
検索すれば数がすぐに分かる。

老母の仕事の中で大きなものは、『和泉式部集(正続)用語修辞総索引』という本である。
単語を一つ一つカードに取って、どこで何が使われているかを徹底的に洗い挙げる。
一文字の助詞も、である。

こういった先人国文学者たちの功労を嘲うかのような機能、検索。
【貪】Enter←



ヒットしたのは、ブログ記事3件であった。

一つの用例は、こう。
「私はできるだけ低く声を絞って、突っ慳貪に言い返した。」

つっけんどん。
これまた、紙に書けと言われたら書けやしない。
そもそも漢字で書こうなんて思いもしない言葉だ。
立心偏(りっしんべん)に堅いなんて文字、知らんし!

もう一つは、
「朝鮮半島経由で中国の文化を貪欲に取り入れていた、云々」。
どんよくだよね、やっぱ。

あと一つの記事には、【貪】が3ヶ所使ってあった。
12月31日の文で、煩悩について書いているのだ。
ちょうど、サンスクリットでヨーガ・スートラを読んでいる時だったのだ。

「煩悩には、無明、我想、貪愛、憎悪、生命欲がある、という。
5種類か。
仏教では、貪、瞋、痴、慢、疑、見の6つから細分化して108ということのようだ。
細けえなあ。
貪愛(とんあい)とは、快楽を欲するということだ。
あれ良かったなーもう一度味わいたいなー。」

というわけで、十年ばかり毎日1500字くらいの文を書いていて、
【貪】ったのは5回だけ、である。



一方、「貧」を検索してみたら、30の記事がヒットした。
もう、用例を見る気にもならない。
ちょいちょい貧しいのだ。

いや、そこは何か発見が有るかもしれない、見てみよう。

貧血×4
貧弱×2
貧しい、貧しく×6、貧しかった×2、貧しさ
(音色が)貧しく、(表現が)貧しい
貧困
(発想が)貧困
脱貧困化(白井聡氏からの引用)
貧乏×9
貧乏性
貧乏人
貧乏草

「腰部八点灸は貧血に効く」なんて話が有るのが鍼灸師らしいな、とか
「貧しい」が抽象的な意味でも使われていることは大事だな、とか
貧乏草ってハルジオンのことかー、とか。



やれやれ。
貧乏ダントツ。ダントツ貧乏。
もうちょっとドンヨクに生きても良さそうな気がしてくる。
イケイケ貪貪。
バッテリーは貧貧だぜ!

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« BMXを選ぶ | トップ | フラットランドというBMX »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
少し遅れて・・ (後藤72)
2019-06-13 10:41:19
進行形です かざしてあれこれに危機感
ケチなので(ケチのゼニ失いの傾向あり) 
・中古携帯をヤフオクで手当
・ケースも必要かな・・メルカリ
道具が揃ったら・・
携帯が月額2000円強なので
eo光やらのいろいろ縁つながりで 
格安MINEOで スマホデビューの計画
あー (す~さん)
2019-06-13 15:18:21
なんか、分かります。

メルカリで自転車買って、3000円のクーポンが出て、
そのクーポンを使えるのはスマホアプリのみと言われてその気になって。
そのクーポンで自転車の工具を買って、
ほくほくしてみたり。

私はスマホ初心者として、SIMフリーにする勇気も無く…

2年後、追い付いてみせまっさ

コメントを投稿

国語真偽会」カテゴリの最新記事