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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
犬のこと、人の心身のこと、音楽や自作のいろいろなものについて

姫殿

2017年11月28日 | 日々
[あらすじ] 老母がデイサービスでいない間に、亡父の遺品を整理するしかない。
すると、男性用と女性用の性ホルモン塗布剤が出てきた。

書斎の棚を片付け始めて、しょっぱなのほんの一角でこの収穫である。
友人Mに報告すると、またニヤリと
「もっと出るよ」と言う。

あと出るとしたら避妊具のさまざまとか、ずいきとか、お相手とのあられもない写真とか
・・・って、想像を膨らますのも大概にしよう。



昨日はどこまでイッたっけ?
ああ、箱の注意書きを写したんだ。

保管上の注意を守れていない。特に、男性用は要冷蔵なのに、室内に有った。
まあ、冷蔵してあったところで消費期限は過ぎているが。
いや期限内なら使ったという意味ではないが。

2.使用に際しては、添付文書をよく読むこと。

と書いてある。
添付文書をよく読んでみよう。
あいや、使用に際しているという意味ではないが。



箱は未開封であった。
買っただけで、使っていないのである。もったいない。安くないのに。
保管も正しく行えていない。
もっとも、冷蔵庫などに入れたら妻にバレるわけだ。

ベルベット調の材に小さなチューブが納まっている。
高級感とか淫靡な感じを出そうとしているのか。
その下に、効能書きの紙が折りたたまれて入っていた。
おみくじを開くような気持ちである。




「ヒメロス」

女性ホルモンは生体内において主に卵巣のほか、副腎、胎盤から分泌されます。
しかし、これら臓器の機能が衰えてくると分泌力も弱まり、
体内の女性ホルモンは減少してきます。その結果女性特有の症状、すなわち、
婦人更年期障害、冷感症などが現れてきます。このような場合に外部から女性ホルモンを
補って症状の軽減、好転をはかることを目的としてつくられた医薬品が
『ヒメロス』です。
本品には女性ホルモンであるエストラジオール、エチニルエストラジオールが配合されており、
これらのホルモンは体内に吸収され易い性質があります。
内服とは異なり皮膚や膣粘膜に塗ることにより、女性ホルモンの補充効果や分泌不足による
諸症状の改善により大きな効果を期待することができます。

(中略)

使用上の注意
1.次の人は使用しないで下さい。
 ・小児、妊娠、皮膚過敏症の人。
 ・局部に炎症、外傷、こしけ等のある人。
 ・血栓、寒血症、肝疾患のある人。
 ・子宮筋腫のある人。
 ・乳房又は子宮に悪性腫瘍のおそれのある人。
2.次の人は使用前に医師又は薬剤師に相談して下さい。
 ・現在医師の治療を受けている人。
 ・今までに薬や化粧品等でアレルギー症状(例えば発疹、発赤、かゆみ、かぶれ、はれ等)を
  起こしたことがある人。
3.ご使用に際しては次のことに注意して下さい。
 ・他の塗布剤との併用はお避け下さい。
 ・外用にのみ使用し、内服しないで下さい。
 ・本剤は眼科用に使用しないで下さい。
4.使用中又は使用後は次のことに注意して下さい。
 ・本剤の使用によりまれに皮膚又は局所にアレルギー症状が現れる場合があります。
  このような時は使用を中止し医師又は薬剤師にご相談下さい。
 ・2~3週間使用しても症状の改善がみられない場合には、使用を中止し医師又は薬剤師にご相談下さい。
 ・閉経前・閉経後を問わずまれに出血をみる場合がありますので、このような時には使用を中止し医師又は薬剤師にご相談下さい。

〔保管及び取扱い上の注意〕
1.誤用を避け品質を保持する為、他の容器に入れ替えないで下さい。
 (略)



「トノス」

トノスは男性ホルモン(テストステロン)の分泌不足によっておきる男性性器神経衰弱症(勃起力減退、早漏、遺精)や
更年期障害等の各症状に対して、その治療を目的として作られた医薬品です。
テストステロンの作用は一口に言いますと男性を『男性らしくする』効果に優れていると言うことから
一般には通称男性ホルモンと呼ばれるようになりました。
年齢とともに睾丸の機能が徐々に衰えてきますと分泌される男性ホルモンの量も次第に減少してきます。
テストステロンは局所粘膜や皮膚の柔軟部にすりこむことにより体内に吸収される性質を持っていますので
本品の使用により男性ホルモンの不足を補い、症状の好転を期待することができます。
尚トノスには局所麻痺剤が配合されていますので射精の遅延化が期待できます。

(中略)

使用方法
射精時間の遅延化を期待する場合は通常性行為20~30分前に亀頭部に塗布し、麻ひ感が生じたら塗布部を拭きとるか、
洗い流すか、コンドームのご使用をお推めします。
その他諸症状の改善を期待する場合は睾丸部に塗布することをお推めします。

使用上の注意
1.次の人は使用しないで下さい。
 ・使用する前に皮膚のうすい個所、例えば内股等に本剤をすりこみ一両日中に発疹、発赤、かぶれ、はれ等の
  症状が現れる人。
 ・使用個所に外傷、創傷、炎症、化膿等のある人
 ・前立腺肥大による排尿困難な人。
 ・皮膚過敏症の人。
(略)

保管及び取扱上の注意
(略)
4.冷所保存(15℃以下)の保存条件がついていますので冷蔵庫などに保管して下さい。
5.本剤には使用期限が明記されていますので、使用期限経過後の使用はやめて下さい。



ふう・・・

そう、冷蔵庫にトノスをしまって妻に見つかってはたいへんだからと
別の容器に移し替えたりしてはいけないのである。

使用期限は'99.12と印字してある。
亡父の生年は大正14年つまり1925年であるから、ご購入は73歳頃かと推測される。

当時はまだS学院で教鞭をとっていた。
相手は学生か。
卒業生か。
それとも、海外旅行ツアーで知り合って帰国後も写真を交換したり美術館デートしたりしていたあの女性か。
はたまた…

しかし未使用とは残念である。
いや使ってほしかったわけではないが、
ここで数千円を無駄遣いしてほしくなかったというケチな心が働く。

粘膜部に直接塗布する、というのはなかなか生々しい。
男性の勃起力を助ける薬と言えばすぐに思い浮かぶのはバイアグラだが、
さて'99年というのは、バイアグラが有ったのか無かったのか。

つづく


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