[あらすじ] 母85歳パーキンソン病がリハビリ施設に入所している間に、自宅を片付け。
桐の棚に古い和綴じの本がたくさん入っているのが見つかった。
こんな風に書くと、蔵でも建ってんのかという感じがするな。
雨漏りのした地下室にあまり関わって来なかったので、私の知らない物がいろいろ有るわけだ。
本は明治の頃の物のようだ。
湿気を含んでいて、ゴム手袋越しにひんやりと感じる。
吹き出ているカビを大雑把に拭って段ボール箱に移す。
これも、湿気たまま、寒い地下室から地上に上げてほったらかしておいたら、
却ってカビが増えるだろう。
地下室は夏でも20℃くらいまでにしかならない。だからカビがこれで済んでいる。
温度がそこから数度上がると、カビはワッと殖える。
幸い、雨が止んだら晴れの日が続いた。
東京の春としてはとても珍しい。
桜が雨に打たれないなんて。
※
図書館のサイトを見て、カビた本の手入れの仕方を学ぶ。
アルコールで拭こうと思っていたが、それで良いようだ。
なんとなく鍼灸師なので、手元にアルコールは有る。
消毒用アルコールの話ですよ。
これを、床ワイパー用の不織布にたっぷり含ませて、本を拭う。
カビはひどいし、本も古いが、そこは和紙の強さなのだろうか。
アルコールを含ませて拭っても、紙は負けない。
綴じている部分にも、アルコールをスプレーする。
丁寧にやるのなら、綴じているのをほどいて、
一枚いちまいを広げて、虫干しするのだろう。
そうして、前頁をスキャンしてしまえば、なかなか現代的だ。
でもそこまでやるのはたいへんだな。
綴じ直す前に、いや、スキャンする前にヘコタレてしまいそうだ。
※
和綴じの本の表紙、左上の角に細長い紙が貼ってあって、それにタイトルが書いてある。
これは、どの本もそういう決まりになっている。
白い和紙が多いが、明治時代の本では、裏紙を使っているものも一つ有った。
アルコールで本を拭いていると、この紙がすぐに剥がれる。
本とタイトル紙がバラバラになってしまうのだ。
これをあんまり気にしていると、本を拭く作業の手が遅れる。
だから、剥がれるままにして、ジャンジャン拭く。
剥がれた物は、後で本の内容と照らし合わせて、糊で貼り直そう。
※
どんな本が有るのかは、しっかりリストアップして、追って紹介しようと思う。
そして、やっぱり有った有ったよ有りました。
須山家の秘宝。
なんと、鈴木春信の『風流艶色真似ゑもん』である。
「ぼく真似ゑもんです」と言うのが江戸時代に流行った。というのは嘘だが、
マネえもんというのは、手くらいの大きさの小人の侍だ。
このマネえもんが、いろんな場所に出没して、いろんな場所で行われている
男女の情事を覗き見る、というものである。
馬鹿々々しくって面白い。
ただの美しい春画なんだけれど、ついでに「どこにマネえもんがいるか」探す楽しみもある。
これが、ウチに有るなんて!!!
桐の棚に古い和綴じの本がたくさん入っているのが見つかった。
こんな風に書くと、蔵でも建ってんのかという感じがするな。
雨漏りのした地下室にあまり関わって来なかったので、私の知らない物がいろいろ有るわけだ。
本は明治の頃の物のようだ。
湿気を含んでいて、ゴム手袋越しにひんやりと感じる。
吹き出ているカビを大雑把に拭って段ボール箱に移す。
これも、湿気たまま、寒い地下室から地上に上げてほったらかしておいたら、
却ってカビが増えるだろう。
地下室は夏でも20℃くらいまでにしかならない。だからカビがこれで済んでいる。
温度がそこから数度上がると、カビはワッと殖える。
幸い、雨が止んだら晴れの日が続いた。
東京の春としてはとても珍しい。
桜が雨に打たれないなんて。
※
図書館のサイトを見て、カビた本の手入れの仕方を学ぶ。
アルコールで拭こうと思っていたが、それで良いようだ。
なんとなく鍼灸師なので、手元にアルコールは有る。
消毒用アルコールの話ですよ。
これを、床ワイパー用の不織布にたっぷり含ませて、本を拭う。
カビはひどいし、本も古いが、そこは和紙の強さなのだろうか。
アルコールを含ませて拭っても、紙は負けない。
綴じている部分にも、アルコールをスプレーする。
丁寧にやるのなら、綴じているのをほどいて、
一枚いちまいを広げて、虫干しするのだろう。
そうして、前頁をスキャンしてしまえば、なかなか現代的だ。
でもそこまでやるのはたいへんだな。
綴じ直す前に、いや、スキャンする前にヘコタレてしまいそうだ。
※
和綴じの本の表紙、左上の角に細長い紙が貼ってあって、それにタイトルが書いてある。
これは、どの本もそういう決まりになっている。
白い和紙が多いが、明治時代の本では、裏紙を使っているものも一つ有った。
アルコールで本を拭いていると、この紙がすぐに剥がれる。
本とタイトル紙がバラバラになってしまうのだ。
これをあんまり気にしていると、本を拭く作業の手が遅れる。
だから、剥がれるままにして、ジャンジャン拭く。
剥がれた物は、後で本の内容と照らし合わせて、糊で貼り直そう。
※
どんな本が有るのかは、しっかりリストアップして、追って紹介しようと思う。
そして、やっぱり有った有ったよ有りました。
須山家の秘宝。
なんと、鈴木春信の『風流艶色真似ゑもん』である。
「ぼく真似ゑもんです」と言うのが江戸時代に流行った。というのは嘘だが、
マネえもんというのは、手くらいの大きさの小人の侍だ。
このマネえもんが、いろんな場所に出没して、いろんな場所で行われている
男女の情事を覗き見る、というものである。
馬鹿々々しくって面白い。
ただの美しい春画なんだけれど、ついでに「どこにマネえもんがいるか」探す楽しみもある。
これが、ウチに有るなんて!!!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます