肩がこってつらい。
と言う。
そんなはずはない。
以前ここで『サーノ博士のヒーリング・バックペイン: 腰痛・肩こりの原因と治療 』と
『心はなぜ腰痛を選ぶのか―サーノ博士の心身症治療プログラム』をご紹介した。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/810389095006c7ae3692010076baf0dd
腰痛や肩こりや頭痛をはじめ、さまざまな病は、
心の奥深くに抱える問題から気をそらすために、
当座の大問題となる身体の痛みを、
脳みそが作り出しているのだ。
という、この脳の作戦を知ることで、痛みが消える。
自分の脳にだまされないで済む。
痛みに悩まされている、と思っている人は、ぜひ読んでみてほしい。
かく言う私自身、肩こりは十代の頃から、
腰痛は二十代の頃から悩まされてきた。
この本を読む前も、体をひねったり、仰向けで寝ることができないほど
腰が痛かった。
しかし、読んで納得して、心の底のあれこれへの怒りをあらためて自覚してみると、
ケロリと痛みは消えた。
コイツにこの作戦は無駄だ、ってことになったのだろう。
前掲の記事にも書いたように、腰痛の再発は有るには有るが、
そのたびに、これは脳の作戦で作られた痛みだ、と繰り返し思うことによって、
痛みは消えてゆく。
痛みが消えてみてよくわかったことがある。
肩がこっていることと、肩こりでつらいこととは、別ものだ、ということだ。
痛みが消えると、肩こりもまるで感じない。
ふと肩の存在を思い出して触ってみると、これが、こっていないわけではないのだ。
やわらかくない。
肩がこっていないからつらくないのかと思ったが、
肩がこってはいるが、つらくないのだ。
腰痛で考えてみるとすぐわかる。
腰が痛いからつらい、という人は多いが、
腰が固いのでつらい、という訴えはあまり聞かない。
私たちは、固いのがつらいのではなく、痛いのがつらいのだ。
この区別はよく意識すると良いと思う。
肩こりがつらい。というのは間違っている。
肩がこっていて痛むから痛い。というのも、まだ間違っている。
肩がこっていても痛まないことはいくらでもあるのだ。
肩こりは痛みやつらさの原因にはなっていない。
肩がこっているから痛いつらい。という
さも本当らしい原因結果に見えるものがあるから、
そこに脳がつけこんでいるのだ。
腰も、固くても痛まないことはいくらでもある。
痛みと固さは関連しているようで、実はそうでもない。
ストレッチやマッサージや温熱療法や鍼灸などでいくらほぐしても
またぞろすぐに痛みがぶり返すのは、そういった理由が大きい。
もちろん、血行が悪いと冷え、冷えると痛む、というのは本当のことである。
血行を良くして温めれば痛みは軽減する。
しかし無くなりはしない。
痛みの発端は別に在るからだ。
本は2,000円もしない。
何度もマッサージや鍼灸にかかったり、痛み止めの薬を買うより、ずっと安い。
そして、効果は大きく、永い。
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