ドクダミ戦争

根茎で増える植物はおそろしい。
いくら地上部分を刈り取っても、根が残れば生きのびる。
地上部分を繰り返し取れば根が弱る、なんて駆除方法を言うひともあるが、
それはかなりまめにしかも長期にわたって戦わねばなるまい。

私は根こそぎ掘り起こし突貫作戦あるのみ。

ヤブカラシの場合、地下組織は発達していても
地上では散発的にレジスタンス攻撃をしかけてくる、という感じだ。
一方ドクダミは、地上部分はお茶としての市民権まで得て広がり、
且つ地下組織も縦横に立体構造をつくって複雑である。

ヤブカラシは一本の根茎をしつこく追うように掘るが、
ドクダミはそこいら一帯をごっそり掘ることになる。

掘り下げて、根から土をふるい落とすと、網目状の根だけが残る。
それが、面で、何坪も続く。
私の体力では、一日に１坪がいいとこだ。

毎年、ドクダミに花が咲く頃つまりちょうど今頃、
私は敗走してしまう。
ドクダミヤブカラシ連合軍にさらなる援軍が加わるからだ。

祖母の歌った歌を、母がよく歌っていた。
♪　寄せ来る蚊の大群
銀翼堂々と　♪

歌ってみてください。
ラシドシラミレドシ
シシドレミレドシラ