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映画ブロガーら有志23名による「10年代映画ベストテン」発表!

2010年代映画ベストテン 【4】個人部門_外国映画篇

2020-03-21 00:34:01 | 映画ブロガーとSNS映画レビュアーによる10年代映画ベスト
ブロガー&SNS映画レビュアーの10年代映画ベストテン
個人部門・外国映画篇

ルール1 ファイトクラブのことは口外しない
ルール2 ファイトクラブのことは口外しない
ルール3 監督・女優・男優から3人ずつ選出(3人未満でも良い)
ルール4 持ち点6点を配分。ただし1人に最高3点まで(したがって配分パターンは3つ [A] 3点2点1点、 [B] 2点2点2点、 [C] 3点3点) (6点は使い切らなくても良い)
ルール5 合計得点で順番を決め、同点なら投票者の多い人を上位に
ルール6 ファイトクラブのことは口外しない

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外国映画10年代 監督ベスト3
第1位 クリストファー・ノーラン
[総合16点/投票6名]

「時間が行ったり来たりする話が好きだから」(sayapen)
「やはりベスト監督には、『インターステラー』『インセプション』のクリストファー・ノーラン監督を」(nyanco)
「クリストファー・ノーランはギミック無しの『ダンケルク』の演出も優れていて。」(wanco)

以下の紹介文はクリストファー・ノーラン風に三つの時間軸ABCを同時並行で、かつBは時間をさかのぼりながら書いています

A1 ノーランは映画で時間を操る。
B4. ノーランはその実力で映画の歴史を変えた!
C1. キャメロンが沈黙し、スピルバーグも娯楽より社会派寄りになった2010年代。
A2. 夢や重力で時間の流れを変え、編集で時間軸を刻み込む。
B3. それは『第9地区』や『マッドマックス』の作品賞ノミネートさらには『シェイプオブウォーター』の作品賞受賞につながった(その年のライバルはノーランの『ダンケルク』だった)。
C2. クリストファー・ノーランは一貫して大作然とした娯楽性の高い映画を作り続けた。
A3. そうしたトリッキーな構造は、夫婦の愛、家族の愛、官民個の絆といった普遍的な物語に帰結する。
B2. 批判が高まったアカデミーは作品賞候補枠をそれまでの5作品から10作品に拡大した。
C3. それでいて目の肥えた映画ファンも唸らせる深みのある映画を連発し発表する映画を全てヒットさせた。
A4. 理系の知識を持ちながら文系マインドを持ったノーランは稀代のストーリーテラーだ!
B1. 『ダークナイト』は全世界で記録破りのヒットを記録し評価されながらアカデミー賞では作品賞にノミネートすらされなかった。
C4. ノーランは2010年代最大のヒットメイカーだ!

読みにくいね!


第2位 ケン・ローチ [総合13点/投票5名]

「監督賞は、まずケン・ローチ。はい、にわかローチです。まだまだ映画で教えを乞いたい!」(aq99)
「王道2本(『わたしは、ダニエル・ブレイク』、『家族を想うとき』)、アクション(『ルート・アイリッシュ』)、失敗作(『ジミー』)と、多面的に考えさせてくれました。」(wanco)
「世界が右傾化していく10年代だからこそこの人の映画が輝くのは不幸なことなのかもしれない。」(しん)

NHKでケンローチと是枝裕和の対談番組があり、その中でローチ監督は語っていた
「政府から補助金をもらって反英映画を作ってると批判されていますよ」
是枝監督苦笑
そんな世界最後の左側巨匠は、貧困を生み出す社会のシステムに吠え、その叫びにビリビリと共感した人たちに熱く支持され10年代第二位に!(そういえば『ダイエルブレイク』がパルムドール取った時の審査員長はジョージ・ミラーでしたね!この企画と繋がった)
つい最近日本でもウーバーイーツの労働者たちが補償や報酬体系の改善を求めるも、「ウーバー側は「配達員は個人事業主で、労働組合法上の労働者には当たらない」などとして団体交渉を拒否(東京新聞 2020.3.17)」と『家族を想うとき』そのままのことが起こっている。ケン・ローチの映画は社会をダイレクトに反映している。
ケン・ローチが昔ながらのフィルム編集に使うスプライシングテープが無くなりヘルプ!したら、ピクサーがどうぞどうぞと沢山送ってくれたというエピソードが好きです


第3位 クリント・イーストウッド [総合12点/投票7名]

「この10年で7作(うち4本は私のベスト10に入ってる)も撮ってるんで、無視したら、銃で撃たれそう。」(aq99)
「安定の監督」(kossy)


そうかケン、お前が左の巨匠なら俺は・・・と言ったわけではないけれど(というよりクリントにとって共和党は支持しても右とか左とか関係ない気もするし)
前回ディケイドではテンに3作品も入り控えめに言って神がかっていたクリントだが、今回ティケイドではテン入りなし。最高位は『アメリカン・スナイパー』の17位だった。
とはいえ年齢を考えたら、僕たち映画ファンの話題の中心に居続けてくれたことはやっぱりすごい。
この10年もほぼ毎年新作を発表し、毎回話題になり、時に物議もかもし、10年代の終わりには俳優復帰も果たし、2011年の2月に津波の映画を発表してしまった不運もあれど。
10入りなくてもベスト監督投票数は最多。僕らはやっぱりクリントが好きだった。
新恋人は20代?みたいな「いい加減にしろ!!」的エピソードも含めて大好きです。


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外国映画10年代 女優ベスト3
 第1位 シャーリーズ・セロン
[総合15点/投票7名]

「この10年で一番活躍した」 (sakurai)
「何にでもなれるシャーリーズ」(しめじ)
「『ヤング アダルト』や『タリーと私の秘密の時間』で演じている等身大のダメダメお茶目な感じが好きです。」(きしこ)


圧倒的な支持を受けてブッチギリで10年代ベスト女優に輝いたシャーリーズ姐さん
言うまでもなくフュリオサ大隊長としての活躍が評価されたものと思われるが、意外と『プロメテウス』の無駄な存在感とかも嫌いじゃないです
オンナとして女優として、ありとあらゆるものと戦って、そして勝ってくれそうなシャーリーズ。20年代もまた彼女にぶっ飛ばされるのを待ってるクソな男社会のクズどもが行列作って待っているので、ひとつよろしくお願いします


第2位 ルーニー・マーラ [総合7点/投票3名]

「この10年ではダントツかな~」(aq99)
「強くて弱い運命の女」(しん)


『ソーシャル・ネットワーク』でチョイ役ながらザッカーバーグの運命の人を演じて注目されたルーニーさん。
『ドラゴンタトゥーの女』でヘタレなダニエル・クレイグにかわってボンドばりの大活躍を見せ、『キャロル』でケイトブランシェット様をメロメロにし、世界はルーニーさんにかなわないのかもしれないと思わされた2010年代。
個人的には『ア・ゴースト・ストーリー』のチョコパイ黙々食い続ける場面の胸焼けしそうな緊張感が大好きです

第2位 エマ・ストーン [総合7点/投票3名]

「強烈なオーラを放っていた点を評価」 (kei)
「これからの2020年代の活躍も多いに期待できそう」(nyanco)


ディズニーアニメから抜け出してきたようなお目目の大きなエマさん。『バードマン』でのかわいらしさったら
同じエマでもエマ・ワトソンが『美女と野獣』が決まってたため出演できなかった『ラ・ラ・ランド』で一気にブレイク。
アカデミー賞までとってしまい、さぞかし恨み妬み嫉みに苛まれたことと思われるが、そんな状況そのままに同性や年上に嫌われまくる役を『女王陛下のお気に入り』で演じたりするところ、たくましいです!


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外国映画10年代 男優ベスト3
 第1位 ライアン・ゴズリング
[総合8点/投票3名]

「10年代は、なんとなくライアン・ゴズリングかな~と」(aq99)

ライアン・ゴズリングは、助け屋だ。アメリカ映画は随分彼に助けられた。
彼は夜な夜なのドライブで犯罪者たちを助け、夢をあきらめかけた女優を助け、おまけにリック・デッカードまで助けてしまった。
アメリカ映画界は彼の助けっぷりに感謝し月旅行をプレゼントした。

第2位 ブラッド・ピット [総合7点/投票3名]

「『ツリー・オブ・ライフ』や『マネーボール』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』など、数多くの秀作で好演技が目立った」(nyanco)

アンジェリーナ・ジョリー監督でアンジーと夫婦役で出演した『白い帽子の女』があろうことか離婚直後に日本公開され、演じてるのが倦怠期の夫婦とか、もう笑えなさすぎる映画になってしまったものの、それでもブラピは90年代からずっと大スターだった。
最近は『マネーショート』『それでも夜は明ける』などおさえのいい人役も多くなってきたけど、2010年代の終わりに、ちょっとイカれた役(昔よく見た気がする)でやっとやっとのオスカーゲット。なんだかんだいってやっぱり僕ら映画ファンはブラピが大好きさ。


第3位 サム・ロックウェル [総合6点/投票3名]

「俺たちのブッシュ」(しん)
「なんかやらかしてくれる」 (sayapen)
「この10年間で助演男優賞はだれ?と言われたら、私はこの人を真っ先に挙げます。」 (きしこ)


面白い奴だけどレイシスト、いい奴だけどナチ、大統領だけどブッシュ・・・など残念な奴を演じさせたら無敵なサム・ロックウェル。20年代は何をやらかしてくれるのか。

第3位 アダム・ドライバー [総合6点/投票3名]


『フォースの覚醒』では「キレた中学生みたい」と言われ、ついこないだまでストームトルーパーだったフィンにライトセーバー戦で苦戦するなど、ファーストオーダー人材不足っぽいけど大丈夫?…と心配させたアダムだが、はるか昔の銀河での仕事をOFFして地球の仕事にONすればジャームッシュ、スコセッシ、スパイク・リーら名匠巨匠に引っ張りだこでよかったな!
ジョーカーいなきゃ『マリッジストーリー』でオスカーとってたはず!(ハンソロよりジョーカー斬っときゃよかったな)

第3位 トム・ハーディ [総合6点/投票3名]

「この10年で役者として大成した」(menfith)
「かっこいいから」 (sayapen)


80年代から今に至るまで「トムといえばクルーズ」というトム界の独裁体制が続いている。その一方で「クルーズじゃないほう」の席を狙って熾烈な戦いが繰り広げられてきた。
「そりゃハンクスでしょう」という声が大きい中で、つわものたちは「べレンジャーだよ!山猫は寝てないよ!」とか「サイズモアに決まってる!あいつのいる戦場はいつも地獄だ!」とか言い合ってきたのだが、この10年代で新たなトムとして「ハーディ兄さん」が急浮上。ノーランに好かれたマッドマックスなハーディ兄さんはいまや完全に第二のトムとなった。
ただし最近の若い女子の間では「トムといえばホランド君」という声も大きくなってきているようなので、ハーディ兄さん油断せずスパイダーなガキなんかぶっ飛ばしてやってください
(クリスだらけのアベンジャーズからトムだらけのスパイダーマンに移行するなら面白いね)

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