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【映評】マリーゴールド・ホテル 幸せへの第2章 [セックス・アンド・ザ・ジュディ]

2016-04-07 09:07:01 | 映評 2013~
[73点]
第1章を見てないので設定など微妙にわからないけど、まあ大丈夫。
ばあさん、じいさんたちの恋の群像劇が見たーいという願いは十分にかなえられて満足だ。
リチャード・ギアのプロフェッショナルらしくない公私混同ぶりもなんか老人の余裕みたいに思えて微笑ましい。
最初と最後に登場するデビッド・ストラザーン、とくに最後の出番の見事なクローザーぶり。もっとも送り込んだ奴らの仕事そっちのけぶりに業を煮やして乗り込んできただけかもしれないが。
マギー・スミスさんにジュディ・デンチさんの安定感。
それからビル・ナイさんはここ最近英国のシュッとしたじいさん役でグイグイきてる。「アバウト・タイム」とか良かったなあ。
70過ぎてからでも人生は楽しい、生き急ぐ必要なんかない…とは思いつつそういう70代を楽しめるのも若い頃生き急いだからだろうか
人生のベテランたちの余裕と、そのくせ隠しきれないセコさのギャップが楽しいコメディの良作でした。

トーマス・ニューマンの音楽職人ぶりも素晴らしい。
群像劇ゆえ色々なドラマがクロスカッティングで繋がれて音楽つけるの難しいだろうに、サスペンスフルなシーンとコメディな場面を変に曲調変えずに貫いて緊張感持続させるところとか、プレゼントのオルゴールの音をそのまま次シーンの音楽へ発展させていくところとか、全般的にインドのエキゾチックな音色で統一させながら全然出しゃばらないところとか
こないだのアカデミー賞でも「ブリッジ・オブ・スパイ」で候補になったけど、エンニオ・モリコーネに敗れたのはまあ仕方ないとして、そろそろアカデミー賞取るべき人だなあ、と、こんなにうまい人いまのハリウッドに少ないなあと

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2016年4月1日 渋谷シネパレスにて鑑賞
マリーゴールド・ホテル 幸せへの第2章
監督 ジョン・マッデン
脚本 オル・パーカー
音楽 トーマス・ニューマン
出演 ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ビル・ナイ、デヴ・パテル、リチャード・ギア
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