ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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二木啓孝氏が語る、麻生騒動、「○○は死ななきゃ直らない」

2013年08月20日 | Weblog

 2013年8月2日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
「今日のニュースに一言」で
 
 ジャーナリスト・二木啓孝氏の記事
 
「二木啓孝氏が語る、麻生騒動、『○○は死ななきゃ直らない』」
 
を聞き書きしました。
 


 麻生副総理兼財務相は、憲法改正に絡んで、戦前のドイツのナチスを引き合いに出して、「あの手口を学んだらどうか」と発言した。

 ヒトラーがドイツのワイマール憲法で合法的に権力を握ったことを例に出しながら、現行の日本の法律のもとで憲法が改正できることを述べたものだ。

 当然ながら、国内以外の反発を読んでいる。

 まず、歴史的事実が間違っている。ワイマール憲法下でナチス党が出てきたことは間違いないが、全権委任法により全権を掌握した経緯は、ヒトラーの指示で、1933年2月に国会議事堂を放火し、国の危機をあおり、国民の集会、結社の自由を停止。その翌月、政府が国会を経ずして法律を変えることができ、その法律は憲法に違反してもよいとする、全権委任法を制定させた。これによりワイマール憲法を死文化させてきた歴史がある。いわば謀略による権力奪取だったのである。

 この事実を抜きにして、ナチスが合法的にワイマール憲法を変えたがごとくいうのは、明かに捏造である。

 内外の批判に抗しきれず、昨日、麻生氏は発言を撤回しているが、この人の放言癖はこれまでにもいくつかある。例えば最近も以下の発言をしている。

 「食いたいだけ食って、飲みたいだけ飲んで、糖尿病になって病院に入っているやつの医療費は、おれたちが払っている。公平ではない。無性に腹が立つ」(4月24日、都内の会合にて)

 「われわれは過去1500年以上の長きにわたり、中国との関係が極めてスムーズにいったという歴史は過去にない」(5月4日、ニューデリーでの講演にて)

 「日本は自国通貨で国債を発行している。(お札を)刷って(国の借金は)返せばいい。簡単だろ」(6月17日、横浜市内の講演にて)

 こうした失言を麻生氏がするのは、一つの価値感から出ているものだ。政党の政策は、その政党を形作る政治家の価値観の表れである。とすれば、問題なのは、ナチス発言ではなく、根っこのところの麻生氏の価値観の問題といえる。

 冒頭の○○は、ばか、ではなく、価値観は死んでも直らない、という意味だ。


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