ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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日本政策金融公庫 無謀なノルマ・徹夜の転勤・異動先のワークスタイル変化で38歳行員が過労自殺

2013年12月18日 | Weblog

 日本政策金融公庫(旧農林漁業金融公庫)に90年に入社した錦織義朗氏(仮名、死亡時38歳)は、04年に香川県の高松支店業務第一課に異動してから、支店長の号令で、他の金融機関で支払いの滞っている会社に融資するという常識では考えられない営業活動に忙殺された。05年3月には長崎支店に翌月転勤する辞令が出て、引き継ぎ、引っ越し、着任に休日がない中で追われ、過労はピークに。しかも長崎支店では突然、残業ができない環境になり、長年続けた仕事のスタイルが認められず、労働が質的に変化。上司に叱責される中で急速にうつ症状に陥り、7月に首つり自殺した。07年12月に労災認定され、08年8月、遺族は損害賠償を求め大阪地裁に提訴。13年3月の一審判決では原告が全面勝訴し会社側に8879万円の支払いが命じられた(二審係争中)。記録された労働時間より労働の「質」の変化を重視した判決だった。
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【Digest】
◇真面目で思いやりの深い職場の人気者、仕事は丹精込める職人
◇支店長命令で不良債権先に追い貸し…
◇突然の転勤、引き継ぎ、引っ越しで過労のピークに
◇期待した長崎支店での新生活が暗転
◇タオルを持って「首を絞めておくれ」
◇深夜の不気味な猫の鳴き声でおびえた数時間後、衝動的に自殺
◇労災認定後、提訴→地裁判決で遺族側の全面勝訴
◇賠償金8879万円の内訳
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 http://www.mynewsjapan.com/reports/1947
 
 
 平成二十五年十二月十六日付のMyNewsJapanで記事
 
「日本政策金融公庫 無謀なノルマ・徹夜の転勤・異動先のワークスタイル変化で38歳行員が過労自殺、遺族が一審全面勝訴」
 
を企画、取材、執筆しました。


 写真は、過労自殺事件・訴訟にかかわる総裁の面々。左から順に高木勇樹・農林漁業金融公庫総裁(就任期間03年10月11日~08年9月30日)、安居祥策・日本政策金融公庫総裁(08年10月1日~13年10月10日)、細川興一・同総裁(13年10月11日以降)。出典は日本プロ農業総合支援機構、衆議院、日本政策金融公庫HPより。


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