ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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相次ぐ詐欺被害――知らない人からの「ウマい話」は絶対にない

2011年11月17日 | Weblog

 

 「9月7日に発覚した2つの詐欺商法。知らない人からのウマい話なんて、ありえない。

 一つは「水資源投資詐欺」。詐欺会社の23人が逮捕された事件だ。この詐欺は用意周到だった。まず、北海道の大雪山の荒地を500万円で買い、「水資源用地」というインチキパンフレットを作る。そして詐欺集団の役割を「売り込み隊」と「土地権利の買い取り隊」の2つに分ける。

  まず「買い取り隊」が目星をつけた家に電話で「水資源のパンフレットが届いていると思うが、まだ買ってませんか。買ってたら、2割増しで買い取りますよ」と言う。2、3日するとパンフが送られて、今度は「売り込み隊」が電話で、「大震災で水が枯渇する」「今、中国が水資源を漁っている」「6%の利回りだから銀行に預けるより得」と売り込む。すでに「2割増しでも買い取る」と言う話を吹き込まれているから、コロリと騙されてお金を振り込む。その後はナシのつぶてで連絡が取れなくなる。6000万円をだまし取られた老人を始め、被害総額は16億円と言われる。

  もう一つは、「金装飾品の買取詐欺」。最近の金の値上がりに乗じて、戸別訪問で「使っていない金装飾品を高値で買います」と持ちかける。指輪やネックレスを出すと、あれこれと難くせをつけて二束三文で買い取る。安い買取価格に文句をいうと、すごむから気の弱い主婦は言いなりになるしかない。

  この手の商法、じつは法的に縛ることができない。訪問販売法は「強引に売ること」を禁止しているが、「強引に買う」ことには適用されない。クーリングオフも対象は買ったものを引き取らせるもので、売ったものを引き取ることはできない。

 こうした詐欺は不景気の時の方がはびこる傾向にある。

 「自分は大丈夫」と思うのは間違いだ。騙す方がはるかに巧妙で、押しが強いからだ。

 知らない人からの儲け話は、絶対ない。そう思っていた方がいい」


 
 
 
 2011年9月9日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
「今日のニュースに一言」でジャーナリスト・二木啓孝氏の記事
 
「相次ぐ詐欺被害――知らない人からの『ウマい話』は絶対にない」
 
を聞き書きしました。


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1 コメント

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Unknown (侍スピリッツ)
2011-11-21 10:53:13
非常に参考になりました。
買い取り詐欺は私の自宅周辺でも発生しています。
どういった構図か気になっていたので、
非常に参考になりました。

買い取り詐欺はその他に集団で訪問に来て、
無理やり自宅に上がりこみ、
家人が観てない隙に金品を奪うという窃盗まがいの詐欺もあるようです。
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