ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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サウナ並の「炎暑」で問われる不要不急の119番通報

2013年08月28日 | Weblog

 

 2013年8月12日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
「朝刊ピックアップ」で記事 
 
「サウナ並の「炎暑」で問われる不要不急の119番通報」
 
を企画、取材、執筆しました。

 

 けさの新聞は休刊。昨日の各紙は10日の日本列島が、高知県四万十市や甲府市で40度を超えるなど、今年一番の暑さだったことを報じている。

 さらに今日の各紙電子版によると、翌11日も両市は40度越えとなった。東京も最低気温30度超で、1875年(明治8年)の観測開始以来、最も高かった。

 あまりの炎暑に「「サウナだよー、これは。熱い空気が体にまとわりつく」と悲鳴を上げる会社員も出ているという。(11日付朝日新聞朝刊より)

 熱中症による救急搬送も相次いでおり、死者も続出している。10日は水戸市で畑作業をしていた女性(84)と、奈良県広陵町で草刈り中の男性(66)が死亡。11日は、福島県相馬市で部屋を閉め切り扇風機を使っていた男性(79)が倒れて死亡。ほかに、さいたま市の男性(60)、和歌山県有田市の女性(80)、大分市の男性(84)、京都府綾部市の男性(63)が死亡した。

 ちなみに、熱中症は、「日射病」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」に分類される。なかでも危険なのは「熱射病」。これは「頭痛・めまい・はき気・嘔吐があり、顔が赤くなって息づかいが荒く、皮膚は暑くてさらさらと乾いた状態で汗が出ない。体温は40度以上。意識障害・けいれん・内臓に重い障害が出るなど、生命への危険を及ぼすこともある」(京都府京丹後市HPより)。

 ちなみに、こうした一刻を争う患者がいるなかで、懸念されるのは不要不急の119番通報といえよう。昨今、タクシー代わりに救急車を呼んだり、深爪、鼻血、虫歯、微熱といった軽傷や、ペットの病気で呼び出すケースが続出している。

 こうした人たちは、救急車をタダだと思っているフシがあるが、救急車を一回出動させるごとに4万5千円(東京都)、4万円(横浜市)、12万円(群馬県太田市)の費用がかかっている。(各自治体の試算より)もちろん、すべて税金が原資だ。

 救急車を呼んだほうがいいのか、自分で病院を受診すればいいのか、どこの病院に行けばいいのか、判断に迷う場合は、救急相談センター(東京都)、救急安心センター(大阪府、奈良県)といった自治体の「救急相談窓口」が便利かもしれない。緊急性の低い患者向けの「民間救急車」を使うという手もある。

 救急搬送が多発するなかでも119番の救急車システムを機能させるためには、人々の良識が必要だ。(佐々木奎一)


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