夢の続き・・・

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最後の忠臣蔵

2010年12月23日 19時20分01秒 | 映画
いや~もう12月もあと僅か。早いものだ。
日本人にとって12月の風物詩といえば、忠臣蔵。
とはいえ、小生 いささか忠臣蔵も飽き気味の感じ。

そんな中、知人がこの映画を観て来て絶賛していたので観に行ってみた。


キャストは、役所広司さん、佐藤浩市さん、安田成美さん、桜庭ななみさん、伊武雅刀さん、山本耕史さんと素晴らしい。

さて内容だが、赤穂浪士の吉良邸討ち入り事件で大石内蔵助率いる四十六士が切腹して主君に殉じた中、ひそかに生き残った二人の男。
討ち入り前夜、大石より隠し子の存在を聞かされ、匿う様、密命を受けて逃亡した大石の家臣瀬尾孫左衛門(役所)、討ち入りの様子を後世に伝えるため逃がされた寺坂吉右衛門(佐藤)の事だ。
同士と死ぬことを許されず、苦悩を背負い生かされる辛い二人だ。


吉良邸討ち入りにより、浅野家は改易。討ち入った浪士の親族は流浪する。寺坂は、こうした親族をめぐり、討ち入りの様子を伝えていく。
一方、瀬尾は、世を忍び、大石より託された娘を育てあげ16歳になり、
天下の豪商、茶屋四郎次郎の嫡男が見初められ、嫁ぐまでを描く。

娘を嫁に出す心境になり、観客の60歳位の男性に涙が目立つ。
(大石の娘)


死ぬことを許されず、卑怯者の汚名を背負い、ただひたすら大石の娘を育て上げる
瀬尾の苦悩を見事に演じている。
(瀬尾孫左衛門)


(瀬尾の親友でありながら、討ち入り前夜失踪した瀬尾の秘密を探る寺坂)



47士でなく、46士といった時点で、結末は見える。しかし、それでも役所さんの演技が素晴らしく、大石の娘を嫁がせる時には涙を誘う。
事件が起きなければ浅野家家老の娘でありながら、現実は罪人の娘として輿入れに付き従うは瀬尾のみ。しかし、この秘密を聞きつけた旧浅野家家臣が一人二人
と駆けつけ、やがて壮大な輿入れとなる。


ネタバレになるのでこれ以上控えるが、なかなか感動的な映画だ。
死ぬことを許されず、不名誉を受けながらも、主命を全うするため
娘を育て、主命を果たすと・・・。
武士とはこうも苦しいものかなとも思う反面、現代の日本人にはない
価値観があり、凄く純粋で美しく見える。

従来、吉良を討ち取り、浪士切腹で完結というのが一般的な終わり方であったが、
実は討ち入り後16年も続いていたという違った切り口で16年後を描いた忠臣蔵。
斬新で、俳優陣の演技も素晴らしく、良い映画だった。
観てよかったと思う。

よって評価は☆4.5

(評価)
☆☆☆☆★

※★=0.5☆

(基準)
☆☆☆☆☆ 面白い もう一度映画館に見に行きたい。 DVDは購入する
☆☆☆☆   面白い DVDは検討。
☆☆☆    まあまあ。何かが足りない。
☆☆      がっかり。
☆       話にならん 金返せ!!