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竹田市で濁酒

2011-03-17 11:34:22 | 九州 ヒガンバナの旅

 阿蘇外輪山を北東へ抜ける国道57号線を走り、荒城の月で有名な竹田市に着いたのは20時近くだったでしょうか。

 

 竹田市内の鄙びた飲食街を車で一回りして、数件の居酒屋に目星を付け、風呂屋を探しました。

 

 駅の近くで「竹田温泉花水月」を見つけましたが、営業時間を確認すると21時までの営業でした。

 

 今までの経験から、地方都市では公共交通機関が終わる時間とともに、飲食店なども閉店することが多く、先に風呂へ入ると食事ができなくなる可能性があります。

 

 仕方がないので、風呂は諦めて、食事処を探すことにしました。

 

 飲食街には居酒屋、小料理屋、スナックなどが合わせて30軒程度並んでいます。

 

 先ほど目星を付けた飲食店の辺りに市営駐車場がありましたので、そこへ車を止めて、店の様子を覗きながら食事をする場所を探しました。

 

 こんな時、大人数の客で溢れる店に一人で入っても、手間を掛けて一品だけ別料理を作らせることになり、商売の邪魔になります。

 

 遠慮がちに酒を呑んでも美味くありません。

 

 そして選んだのが程程の雰囲気の居酒屋さん。

 

 カウンターに4人の家族連れだけで他に客はいませんでした。

 

 カウンターの端に座って先ずは、ビールのジョッキを頼みました。

 

 店の壁に張られた短冊から、見覚えのない料理名を探すと「川茸」が目に入りました。

 

 大将に「川茸って何?と聞くと。

 

 「福岡県辺りの、水の綺麗な川の石に生える海苔のようなもの」とのこと。

 

 「じゃあ、それひとつ」

 

 何はともかく、初めての場所に行ったらまず、見知らぬ名の料理を頼むのが私の流儀です。

 

 

 

 あっさりしていて、仄かな緑の香り。

 

 こんなものが出てきたら、ビールを飲み続けるのは野暮というもの。

 

 で、もう一度店内を見渡すと。

 

 「どぶろく 酒心」のポスターが見えました。

 

 指さして「それってあります?」と聞くと

 

 「癖がありますが、大丈夫ですか?」と大将

 

 「多分大丈夫」と答え、もう、すっかりいつものペースに嵌っていました。

 

 

 癖というほどのものではなくて、私にすれば普通のどぶろく、飲み口も悪くありません。

 

 その後、「ホゴ(かさご)のから揚げ」「馬刺し」などを注文して、夜は更けていきました。

 

 

 そうそう、最後に「お茶漬けない」と聞いたら

 

 「特性のイクラ丼があります」との返事。

 

 九州でイクラ丼、とは思いませんでしたが、お腹もすっかり満足致しました。

 

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阿蘇 満天の星の夢

2011-03-17 11:20:50 | 九州 ヒガンバナの旅

 大観峰からの眺望は、数年前に経験しているので、今回は大観峰へ登ることは省略し、阿蘇外輪山を内牧温泉方面へと下る国道212号線に入りました。

 

 目的地は「フラワーパーク花阿蘇美」です。

 

 前回の阿蘇の旅では立ち寄る暇がなかったので、今日こそはと言う訳です。

 

 ここは九州では最大級のイングリッシュローズガーデンで、温室でバラを栽培し、春の早い時期からバラを楽しむことができます。

 

 しかし、秋バラには時期が早すぎました。

 

                  

 

 施設の店員の方にお話を聞くと、温室でのランの展示は現在は中止してるそうです。

 

 ホームページの植物園ガイドの中で嘘をつかないためにも、こんな内容を確認して歩きます。

 

 次は、阿蘇駅近くの「ビラパークホテル植物園」。

 

 この植物園にはバラ園、椿園、ロックガーデンなどのコーナーがあり、規模は小さいながらも好感の持てる植物園でした。

 

 

 既に太陽は西の空を染め始めました。

 

 阿蘇山が花の百名山なので、日没前にピークを写真に収めようと仙酔峡道路を火口展望台へと向いました。

 

                         

                         

 

 山の斜面をススキが覆い、夕映えに染まる景色は、心に染みるものがあります。

 

 五月中旬にはミヤマキリシマが全山をピンク色に染めるそうです。

 

 仙酔峡道路の終点に着いた時、展望台へと続く道のゲートが閉まり始めました。

 

 致し方ありません、阿蘇山の写真は次の機会ということにしましょう。

 

 空には一番星が光り初めていました。

 

 この時ふと、阿蘇の草千里で星を眺めながら一晩を過ごしたいと思いました。

 

 我ながら何と素敵なアイデアでしょうか!

 

 そうなったらぐずぐずしてはいられません。

 

 急いで仙酔峡道路を市街へと戻り、夕食を確保することにしました。

 

 国道沿いのスーパーマーケットで幕の内弁当と冷たいビール、日本酒を手に入れ、満天の星を仰ぎながら、贅沢な夜を過ごそうといういう目論みです。

 

 しかし、夕闇せまるスーパーの弁当コーナーの前に立って呆然。

 

 何とショーケースはもぬけの殻。

 

 鮨セットが一つだけ残っていましたが、目の前で何処かのおじさんがヒョイと手に取って、後は本当にガランドウ。

 

 またしても、致し方ありません。

 

 地図とにらめっこしながら出した結論は、明日の目的地とする大分方面へ車を走らせ、適当な街で、風呂と食事を探すことにしました。

 

 竹田市に当りをつけて、夜の国道へと車を走らせ始めました。

 

 

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菊池高原から阿蘇へ

2011-03-17 11:12:12 | 九州 ヒガンバナの旅

 熊本市内を西へ抜け、農業公園を訪ねた後、国道387号線を北上し、菊池市に向かいました。

 

 菊池市を流れる菊池川、そして支流の河畔に、ヒガンバナの群落が見られるとの情報を事前に入手していたからです。

 

 しかし、平野部での開花にはタイミングが早すぎることが分っていましたので、ヒガンバナが菊池川を朱に染める光景に出会うのは無理だろうなと考えながら車を走らせました。

 

 それでも未練がましく、菊池川周辺を走ってはみましたが、想定した結果しか得られませんでした。

 

 花の姿に恋焦がれても、花に出会うことは、気持ちだけでは如何ともし難いことを、今までの経験から十分に認識しております。

 

 諦めずに、機を見て何度も訪ねる粘りは必要ですが、駄目な時はさっさと諦めることが肝心です。

 

 会えないことを嘆くよりも、早々に次のチャンスへ夢を託すことが、幸福な時間と人生をもたらしてくれることを、数多くの花から教えられました。

 

                

 

 菊池市から更に国道387号を西に向かって約30分。

 

 フラワーヒル菊池高原に到着しました。

 

 ここには九州で数少ないダリア園があります。

 

 ダリアはメキシコや中南米の高度500mから3000mの地域が原産地で、夏は涼しく日当たりの良い環境のようです。

 

 九州の菊池高原はダリアの生育に適しているのかもしれません。

 

                          

 

 菊池高原でダリアを楽しんで、広い園内を散策してから阿蘇スカイレインへ向かいました。

 

 阿蘇外輪山の稜線上に阿蘇スカイレインが伸びていました。

 

 下の写真では上手くお伝えできませんが、澄み渡る空に吸い込まれてしまいそうな、言葉では伝えきれぬ程の、快適なドライブが続きました。

 

                

                          

 

 阿蘇スカイレインの先に、阿蘇の火口全体を見晴らす大観峰が待っていました。

 

 ススキの穂を撫でる風に乗って、空にパラグライダーが3機、円を描いていました。

 

 

 

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熊本の植物園

2011-03-17 11:04:33 | 九州 ヒガンバナの旅

 鹿児島で朝日に輝く開門岳を目に焼き付けた後、指宿スカイラインで薩摩半島を縦断して九州道に入り、熊本を目指しました。

 

 当初の予定は、アーチ式水道橋で有名な、熊本県南東地域のヒガンバナ群落を訪ねる予定でしたが、平地ではヒガンバナが開花していないことが分ったので、予定を変更して熊本市内の植物園を目指しました。

 

 益城熊本空港ICで高速道路を降り、熊本市内に入りました。

 

 ほぼ12時を過ぎていました。

 

 熊本市街は市電がのんびりと走り、街並みに文化と歴史の厚みのようなものを感じます。

 

 

 この日もお昼はコッペパンとコーヒー牛乳で済ませました。

 

 昼食時間さえ勿体ない気分で、熊本市動植物園のゲートを潜ります。

 

 主目的は温室、ヒガンバナ、コスモス花壇でしたが。

 

 

 ヒガンバナはタイミングが早すぎました。

 

 当然のことにコスモスは花の気配すらありません。

 

 しかし温室で、珍しいサボテンの花などを撮影することが出来ました。

 

 秋の花のタイミングとは微妙にずれているようです。

 

  

 

 次に、熊本大学薬用植物園を目指しました。

 

                        

 

 薬学部を備えた大学には必ず薬用植物園があります。

 

 ただ、夫々の大学毎に、薬用植物園を市民に開放しているか、学生の教育だけに活用するかの運営方針は実に様々です。

 

 その違いは多分、携わる方々の熱意であろうと感じています。

 

 そして、この熊本大学の薬用植物園ですが、上の写真をご覧下さい。

 

 屋外に掲示した大きな黒板に、手書きの案内が、大振りな文字で記されていました。

 

 この植物園を実際に運営する方々の心意気が伝わります。

 

 熊本大学薬用植物園で数枚の写真を撮影し、熊本城内の監物台樹木園を訪ね、熊本市街を抜けて農業公園を訪ねました。

 

 筆者のホームページ「花を見る植物園・花公園」で紹介する為の内容確認が主目的です。

 

 すこしずつ、義務を果たしつつあることの安堵感と満足感を味わうことができました。

 

 汗を流し、一歩ずつ歩を進めながら、山頂に登りつめた時の達成感と同じ種類のものです。

 

                      

 

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開門岳とサツマイモ

2011-03-17 10:54:59 | 九州 ヒガンバナの旅

 東名高速道路の東京ICを出発してから三日目の朝を指宿の地で迎えました。

 

 空には雲ひとつなく、目の前に開聞岳が優美な姿を見せています。

 

 素敵な一日が始まりました。

 

 

 石碑に刻まれた文字をご覧下さい。

 

 この石碑は1705年に、前田利右衛門が「唐いも」を琉球から持ち帰り、薩摩の国へ広げ、その後「唐いも」が飢饉を救う作物として日本中にサツマイモの名で伝わっていった偉業を称え、建てられたものです。

 

 実は、ヒガンバナも、救荒作物として植栽されていた可能性があります。

 

 太平洋戦争末期には、ヒガンバナの澱粉を餅にして食料とした記録が残っているそうです。

 

 しかしヒガンバナはオヤコロシ、シビレバナといった異名を持つ有毒植物です。

 

 ヒガンバナを食すには、その毒を抜くために、相当長い時間をかけて水に晒すような手間と労力が必要だったのです。

 

 そんな危険を伴い、加工に多大な労力を要するヒガンバナなどと比べ、サツマイモはどんなに有難い作物だったのだろうと、この石碑を前にして、昔の人の喜びが痛いほどに分る気が致しました。

 

 サツマイモを称える石碑の後ろで、朝日の中、開聞岳が美しい姿で輝いていました。

 

 長崎鼻へと廻れば、美しい海岸線から望む開門岳もまた魅力的です。

 

 

                         

 

 更に、この付近にはJR最南端の「西大山駅」があり、そこから望む開門岳も一服の絵となります。

 

 

 そして、この素晴らしい環境に囲まれて門を開く「フラワーパークかごしま」へも、立ち寄らせて頂くことができました。

 

                       

 

 

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鹿児島 いい湯だな~

2011-03-17 10:49:48 | 九州 ヒガンバナの旅

 16時少し前に宮崎ICへ入って、鹿児島の仙嶽園前に着いたのが18時少し前でした。

 

 既に専用駐車場は閉鎖されていました。

 

 

 そして更に、もう一つ。

 

 ものはついでと、鹿児島熱帯植物園に向かいます。

 

 しかし、そこにはもうあの頃の植物園はありませんでした。

 

 

 6年前に来たときは、植物園の温室で熱帯スイレンの写真を撮ったりしたのですが、今は錆びた色に閉鎖された温室が空を仰ぎ、地下駐車場の入口に「かごしま熱帯植物園」の掲示板だけが残っていました。

 

 

 「帰宅したら、ホームページのリストから外さなくては」

 

 ちょっと寂しい現実でした。

 

                   

 

 何れにしても、本日の旅はこれにておしまい。

 

 さてさて、どうしようかな~。

 

 前回来たときは、鹿児島市内で黒豚の炭焼きが美味かったけど、明日のスケジュールを考えると、今日中に指宿まで行っておいたほうが良さそうです。

 

 腹も減ったし、風呂に入ってさっぱりしたい。

 

 で、とりあえず、偶然見付けた定食屋のひじき、鯖味噌煮、冷奴などで夕食を済ませ、風呂屋を探しました。

 

 指宿にも日帰温泉はあるでしょうが、ここから走ると20時を過ぎてしまい、営業時間に間に合わない可能性があります。

 

 今日は何としても風呂に入りたいので、鹿児島市内で何とかしなければ。

 

 まずは、ロードマップ上に見つけた鹿児島大学周辺を当たることにしました。

 

 大学周辺→学生居住→安アパート→銭湯 という推理です。 

 

 しかし丘の上に建つ鹿児島大学とその付属病院の周辺を走ってみても、小奇麗な住宅街が広がるばかりで、私がイメージした、銭湯の建つ下宿街のような情景は全く見当たりませんでした。

 

 そうですか。

 

 すぐ失敗に気付きました。

 

 「私の学生時代とは違って、今の学生は風呂が無いボロアパートなんかには住まないんだ!」

 

 (今、冷静に考えれば、アッタリマエですよネ!)

 

 苦笑いを浮かべて、すぐに作戦変更です。

 

 次は、郊外へと続く主要道路に沿う市街外れを20分ほど探すと、ありました。

 

 見付けた「いろはの湯」の入浴料は370円。

 

 19時半頃だったでしょうか、幼い子供を連れた家族の笑い声が、郊外の風呂に満ち溢れていました。

 

 そして、これがほんとにいいお風呂でした。最高です

 

 充実した、大満足の一日を暖かいお風呂で締めくくることができました。

 

 ホントに長生きしそうです。

 

 

 

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宮崎でどうする

2011-03-17 10:45:25 | 九州 ヒガンバナの旅

 「萩の茶屋」を後にして、今度は宮崎市内へと向かいました。

 

 宮崎には4、5年前に来ていますが、そのときは、私のホームページ「PAPYRUS 日本全国 花のガイド」にリストしている「青島亜熱帯植物園」と「フローランテ宮崎」に寄ることができませんでした。

 

 ガイドに名を挙げている以上は、この目で確認しておかねばなりません。

 

 そして、子供の国のバラ園なども気になります。

 

 まずは「フローランテ宮崎」へ向かいました。

 

 観光地らしい装いの園内ではサルビアやマリーゴールドなどが咲いていました。

 

 

 次が「こどもの国」

 

 園内のバラ園に秋バラはまだ咲いていませんでした。

 

 隣接する椿園では、椿の品種が名札を連ね、花の季節の到来を待っているかのように葉を輝かせていました。

 

                

 

 次は青島亜熱帯植物園です。

 

 入口で、あの方の笑顔に出会うことができました。

 

 植物園の温室ではトックリキワタの花が高い枝の先に咲いていました。

 

 

 今朝熊本のSAで目を覚まし、棚田のヒガンバナ、韓国岳、生駒高原、皇子原公園、萩の茶屋、そして宮崎市内の三つの施設を巡ってきましたが、給油の為に立ち寄った市内のガソリンスタンドで時計を見ると15時40分でした。

 

 何とも中途半端な時間ですので、どうしたものかな~と迷いました。

 

 選択肢は二つです。

 

1.宮崎を南下して佐多岬で夕日を見る

 

2.高速道路で鹿児島へ向かう

 

 今に始まったことではないのですが、岬の先端という場所は、いつも私は何か気にかかります。

 

 しかし、ロードマップを見ると、佐多岬は結構遠いのです。

 

 更によくよく見ると、宮崎から鹿児島へ行くよりも距離がありそうです。

 

 道路状況は不明ですし、この時間では日没までに岬へ着かないだろうし、明日以降のことを考えて、後ろ髪引かれる想いで、鹿児島に向かうことに致しました。

 

  後で調べて分ったことですが、これで正解でした。

 

 と言うのは、佐多岬の先端は展望公園になっていて、入場時間は夕方5時までなのです。

 

 頑張って行ってみても、ただただ悔しい思いをしただけだったことでしょう。

 

 

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皇子原公園 ヒガンバナの不思議

2011-03-17 10:29:04 | 九州 ヒガンバナの旅

 生駒高原で存分にコスモスを楽しみ、次に皇子原公園へと向かいました。

 

 ヒガンバナの大群落が待っていてくれるはずです。

  

 霧島の峰の裾野を快適に走り抜けました。

 

 周囲には高原の牧草地が広がっていました。

 

 標高が高いので、ヒガンバナの開花が期待できます。

 

 そして、こんな光景に巡り合うことが出来ました。

 

                   

                   

 

 実は、ヒガンバナに関しては、かねがね不思議に思っていることがあります。

 

 日本に自生するヒガンバナは、種子が出来ない三倍体(染色体数33)のみで、球根の分球だけで繁殖していると言われています。

 


 更に、ヒガンバナは人里植物で、人里をはなれた山中をどれほど歩き回ってみてもヒガンバナには出合うことはできないのです。

 

 

 では、今目にしている光景は全て人の手を介して作られたものなのでしょうか?

 

 とてもそうとは思えません。

 

 ヒガンバナは球根に毒を含みます。

 

 昔から田の畦などで植栽されたのも、ヒガンバナの毒を嫌って、モグラなどが畦に穴などを開けないようにする目的からだとされています。

 

 もっとも、モグラは肉食動物なので、この説には多少の無理がありそうです。

 

 しかし、それにしても、動物などがその根を穿り返し、それが理由で拡散し、繁殖しているのだとも思えません。

 

 ほんとに考えれば考えるほど不思議な植物ではあります。

 

 さて、皇子原で昼食時間を迎えましたので、コンビニでパンと野菜ジュースを買い求め、車の中で頬張りながら次の目的地「萩の茶屋」へと急ぎました。

 

 「萩の茶屋」は有名な花の名所で、秋には100万本のヒガンバナが咲き揃う、とガイドブックに紹介されています。

 

 しかし2005年の台風で大きな被害を受けたようです。その後復旧されたとは聞いていますが、どんな様子なのか気にかかりました。

 

 

 「萩の茶屋」に着くと、颱風の被害は修復されている様子でしたが、残念なことにヒガンバナは二分咲きでした。

 

 蕾のままの花が多く、朱一重の光景とは程遠い状況でした。

 

 それでもアゲハチョウが二羽、ヒガンバナの蜜を求めて長閑に飛び交わっていました。

 

 そしてこの光景は、本来花は蜜で昆虫をおびき寄せ、受粉を促すことが目的のはずなのに、種も作らず蜜だけを分泌するという、植物本来の機能から逸脱したヒガンバナの不思議をより深く、印象付けてくれたのです。

 

                  

                  写真中央付近に花に舞うアゲハチョウ。

 

 

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花の百名山 韓国岳

2011-03-17 10:23:29 | 九州 ヒガンバナの旅

 水上村で棚田のヒガンバナを堪能した後、えびの市を経由して、えびの高原へ向かいました。

 

 途中で国道221号線の人吉ループ橋をくるりと走り抜けました。

 

 

 花の姿を求めて、あちらこちらと気ままな旅を続けていますが、いつも花は気まぐれで、なかなか私の都合に合わせてくれません。

 

 今の生活は仕事の都合が第一ですから、休暇に合わせて花に会いに行くと、花のタイミングに上手く合致しません。

 

 花に会うだけでなくて、花の写真を撮ることが本来の目的ですが、天候は更に気まぐれで、納得する花の写真が撮れる、光線の条件が満たされることはめったにありません。

 

 今回はヒガンバナがメインテーマですが、ヒガンバナの写真が駄目だった場合も徒労に終わらないように、サブの目的にホームページコンテンツの内容確認を加えました。

 

 その一つが「花の百名山」の容姿を確認することです。

 

 そして、今回の旅でリストした「花の百名山」の一つが韓国岳です。

 

 山に登って楽しむのはもう少し先に残しておきましょう。

 

 人生の時間を十分に楽しめるようになった頃に何とか・・・。

 

 

 本当に良い天気でした。

 

 多くの登山者が列をなして、韓国岳目指して登って行きます。

 

 秋めいた風も爽やかで、絶好の登山日和でした。

 

 この日、韓国岳に登った人は本当に良い想い出を作ったことだと思います。

 

 私はえびのスカイラインを下り、生駒高原のコスモスを目指しました。

 

この時期は普通ですと、コスモスには早いのですが、キバナコスモスという種類のコスモスが生駒高原に咲いているとの情報があります。

 

 そして、見事なコスモス畑に出会えました。

 

 眼下に小林市を望み、遠く熊本、宮崎の県境に山々が連なります。

 

 胸の奥深くへ、高原の風が吹き込んでくるような清々しい気分に満たされました。

 

 

 

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棚田のヒガンバナ

2011-03-17 10:13:42 | 九州 ヒガンバナの旅

 次の目的地は水上村。

 

 人吉から国道219号線を球磨川に沿って、北東に30km程の村の、その球磨川の堤防にヒガンバナが咲いているはずです。

 

 国道と平行する農道が、フルーティーロードと呼ばれる快走ルートだとの情報でしたが、人吉でルートを間違えて、結局国道を走ることになってしまいました。

 

 残念。

 

 国道を30分ほど走って多良木町に到着。

 

 公立病院の前を過ぎてから、適当な頃合いの道を左折して、球磨川の堤防へと向かいました。

 

 しかし、ここに来るまで、途中の田圃に見たヒガンバナはまだ花が開ききっていません。

 

 時期がまだ早すぎることは、人吉の街を出てすぐに分かりました。

 

 ちょっとガッカリです。

 

 

 嘆いていても始まりません。

 

 気を取り直して、次の候補地へ車を走らせました。

 

 次に向かった小川内川は球磨川に流れ込む支流の一つで、その両岸に積み重なった棚田がある、岩野川内地区にはヒガンバナが咲いているはずです。

 

 標高がここより高いので、可能性は十分にあるはずです。

 

 そして案の定、目的地に近づくにつれて道路傍に真赤なヒガンバナが姿を見せ始めました。

 

 細い山道の所々に、矢印を付した「岩野地区ヒガンバナ群生地」の看板が掲示されています。

 

 小型車がようやく走れる程の、杉林の中の道を登って行くと。

 

                       

                       

 

 ありました。

 

 ヒガンバナが棚田の畦に咲き揃っていました。

 

 写真になりそうな場所をあちこち探したのですが如何でしょうか。

 

 棚田を一面に染める程の写真は撮れませんでしたが、山深い里に咲くヒガンバナの趣はご理解頂けるかなと思います。

 

 対岸の棚田に陽が当たり始めました。

 

 何時か写真で見た、ネパール奥地の光景を見ているような錯覚を覚えます。

 

 

 

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人吉のバラ園

2011-03-17 10:04:42 | 九州 ヒガンバナの旅

 9月19日早朝。九州自動車道宮原SAの車中で目を覚ましました。

 

 SAには数台のキャンピングカーや、窓に遮蔽用のシートを張ったワゴン車などが停まっています。

 

 芝生にはテントが張られ、その横にオートバイの姿を認めます。

 

 周囲に時折、広島や神戸ナンバーを見かけますが、さすがに私の練馬ナンバー以遠を目にすることはありませんでした。

 

 後部座席をフラットにした車の中で、マットレスと毛布を畳んで、朝日が眩い九州自動車道を最初の目的地、人吉へ向けて出発しました。

 

 

 SAを出てほどなく、高速道路は山岳地帯へ入りました。

 

 トンネルが続きます。

 

 標高500~600mほどの峰が朝日に輝いていました。

 

 私は高校生の頃、1968年に修学旅行で熊本から鹿児島へと列車で移動しましたが、熊本と鹿児島の県境に山があった記憶がありません。

 

 この辺りには平坦な土地が続いていると思い込んでいたので、出会った景色にはちょっとした驚きが伴いました。

 

 私は断片的な記憶から、思い込みのイメージを持っていたようです。

 

 今回、実際に足を運び、「あれ、そうだったのか」と認識を新たにしました。

 

 平凡な山の姿に、こんな驚きを感じることが旅の楽しみの一つです。

 

 車のハンドルを握りながら、「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」という諺もあることだしな、いや・・・、ちょっとニュアンスが違うか?などと頭の中で自問自答しながら、100km程の速さでトンネルを潜り続けました。

 

 そして、東京ICを18日の朝10時に出発して21時間、距離は1257.5km。いよいよ人吉のICに到着しました。

 

 ここで高速道路を降りることにします。

 

 今日は9月19日土曜日、高速道路は休日割引が該当するはずです。料金所手前でスピードを落とし、恐る恐るETCレーンを通過すると、ETC車載機の中のいつものお姉さんが「料金は2600円です」と教えてくれました。

 

 分かってはいることですが「ホォ~!」

 

 割引なしなら、料金は二万円を超えるはずです。

 

 高速を降りて、まず人吉の駅へ向かいました。

 

 最近まで駅前にバラ園がありましたが、今は閉鎖されているはずなので、そのことを確認したかったからです。

 

 

 そして実際、駅前の広場にバラ園は影も形も見当たりませんでした。

 

 

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車で九州のヒガンバナ

2011-03-17 09:57:59 | 九州 ヒガンバナの旅

 2009年のシルバーウイーク、9月の大型連休に気づいたのは9月に入ってからでした。

 

 せっかくですから、「普段は出来ない時間の過ごし方をしたい」と、あれこれアイデアを考えました。

 

 丁度ヒガンバナが見頃を迎えます。

 

 ホームページの「花のガイド」のコンテンツを作成したときに、九州にヒガンバナの群落が多いことも認識していました。

 高速道路は1000円で乗り放題です。「花のガイド」で植物園・花公園をご紹介していますが、自分の目で直接確認していない施設が多いのも九州です。

 

 というわけで、車で九州を巡ることにしました。しかしいくら大型連休だといっても、九州一周には少々時間が足りませんので、金曜日の有給休暇を加えて、計六日間の旅としました。

 

さ~て、9月18日いよいよ出発です。

 

首都圏と大阪周辺の通勤ラッシュを避けるタイミングを考え、朝10時、東京ICから東名高速に入りました。

 

13時に名古屋の刈谷PA、そして伊勢湾岸道へ。

 

 

 亀山JCから新東名高速を経由して、15時大阪吹田JCを通過、中国自動車道へ入りました。

 

中国自動車道の神戸JCTから山陽自動車道に進みます。

 

高速道路は渋滞もなく、快適なドライブが続きました。

 

18時半ごろ広島付近で日が暮れました。

 

 

 そして21時、自宅を出てからほぼ12時間後、東京ICから約1000kmの地、関門橋を見上げる壇ノ浦PAに到着しました。

 

 

 

 関門橋を越えて、いよいよ九州自動車道へ入ります。

 

 九州自動車道で最初の古賀SAでこの日二回目の給油を行いました。

 

 更に3時間ほど走り、熊本の宮原SAで午前0時を迎え、今日の超ロングドライブを終えることにしました。

 

 この日、リッター当たりの走行距離は21.4km。

 

 ホンダFIT。 本当に燃費の良い車です。

 

 それにしても「車で九州」は案ずるより生むが易し。

 

 信号もない高速道路をただ只管、淡々と走るだけのことでした。

 

 渋滞のない時間帯を選んでの走行計画もバッチリでした。

 

 

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