山城知佳子  プカリー水辺の物語 ー

  YAMASHIRO Chikako
水面に漂う水草物語

アトミックサンシャイン in 佐喜眞

2009年04月02日 | アート活動速報
「アトミックサンシャインの中へ in 佐喜眞 - 日本国平和憲法第9条下における戦後美術」
2009年4月15日~5月6日
http://sakima.jp/

佐喜眞美術館 さきまびじゅつかん
沖縄県宜野湾市上原358 〒901-2204
TEL 098-893-5737 FAX 098-893-6948
開館時間 9:30~17:00 火曜休館

参加アーティスト:

アローラ&カルサディーラ:

「バイクのマフラーにトランペットをくくりつけて、米軍から取り戻した我らのビエケス島の森と海を、祝福しよう。」

山城知佳子:

「戦争を体験していない私たちのカラダは、沖縄の戦争体験を受け継ぐことができるのか?」


サテライト展:「アトミックサンシャインの中へ in 佐喜眞」に寄せて

沖縄県立美術館にて開かれる「アトミックサンシャインの中へ in 沖縄」展に合わせ、佐喜眞美術館にてサテライト展「アトミックサンシャインの中へ in 佐喜眞」を開催します。

沖縄初の私立美術館である佐喜眞美術館は、佐喜眞道夫館長が、『「原爆の図」で有名な丸木位里・丸木俊が描いた「沖縄戦の図」(4m×8.5m)を展示するために作った』美術館です。土地の所有者である佐喜眞道夫氏は、粘り強い交渉の末、米軍との契約期限が切れる1992年、別に所有する軍用地の再契約と 引き替えに普天間基地の一部を返還させ、1994年に美術館をオープンしました。

丘の上に位置するこの美術館のデザインは、庭園にある270年の歴史を持つ佐喜眞家の亀甲墓と統一感を持たせたものであり、屋上へと続く階段からは、普天間基地を見降ろすことができます。

アーティストの山城知佳子は2004年、ビデオ3部作「オキナワTOURIST」の1つ、「墓庭エイサー」を、この佐喜眞美術館の亀甲墓の前で制作しまし た(他の2本はアトミックサンシャイン本展にて上映予定)。沖縄に生まれた作家として、何を表現すべきなのか、という問いの下、沖縄にて作品を制作、発表 し続けてきた山城は、当展示にて、戦争を体験していない私たちは、本当にその体験を継承することが可能か、自らの身体表現を通じて結実させた写真作品 「バーチャル継承」、さらに新作ビデオ作品を発表します。

また、アトミックサンシャイン展の出品作家である、プエルトリコ在住のアメリカ人とキューバ人アーティストのデュオであるアローラ&カルサディーラは、プ エルトリコのビエケス島をテーマとしたビデオ作品を展示します。アローラ&カルサディーラは、1941年から2003年まで米軍とNATO軍によって武器 演習場として使われていたビエケス島の不服従運動に参加、軍用地の一部を返還させることに成功しました。彼らの出品するビデオ作品「Returning a Sound」では、返還された土地を走る、ビエケス島の住民が乗るバイクのマフラーにくくり付けられたトランペットから、土地の返還を祝福する音楽が響き 渡ります。その音が佐喜眞美術館に充満するとき、私たちはそこに何を感じとることができるでしょうか。

本展示が、9条と戦後美術というテーマを、地上戦を体験し日本にある米軍基地機能の75%を押しつけられている沖縄県民、そして日本国民、さらに世界の人達と再考する機会となり、来るべき未来への準備の契機となれば、と願います。

(渡辺真也)


アーティストトーク:
山城知佳子
「触れたとき、他者の痛み、について」

5月2日土曜日 午後3時~ 
佐喜眞美術館にて

戦争体験を語る側、そして聞く側、という従来の戦争体験の継承に絶対的に欠けているのは「痛み」の経験だ、と思い至った山城は、言語におけるコミュニケー ションの延長線上に、「身体を通じての戦争体験の継承は可能か」、という新たな問いを立てました。作品を作る過程で、102歳のおばぁに触られた山城は、 そこで一体何を感じたのでしょう?パフォーマンスという自身の身体を通じて行う表現から、作品という形に至るまでの経緯を、アーティスト本人が語ります。
http://www.spikyart.org/atomicsunshine/ -->


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