山城知佳子  プカリー水辺の物語 ー

  YAMASHIRO Chikako
水面に漂う水草物語

美術館交流員

2009年12月25日 | アート活動速報
展覧会が始まって映像機材チェックとかで
何度か会場に足を運んでいると、映像の前で足を止めるお客さんは
なかなか少ないので、ん~どうやったら足をとめてくれるのか。。
と映像インスタレーションで鑑賞者に観てもらうことの難しさを感じてますが
でも、美術館の交流員(監視員)の方々が私の所へ集まってきて
「これはどんな意味?」「わたしはこう観たワ」と
毎回感想をたくさん話してくれるので一番の鑑賞者は美術館内で働く人々だったのか!
と知って新鮮でした。
 昨日もおばあちゃんの交流員が作品を観てイメージが出てきたと、
戦時中の体験を止まらずに話してくれた。
 私の作品の赤い海のシーンがおばあちゃん交流員の記憶と想像力を喚起させたようだ。

今回の作品は老女の出演がありますが、あえて彼女の語りは聞こえてるけど何を言ってるのか
わからないようになっているので、聞きづらいと感じてしまう方もいますが
逆に見ている人のイメージがそれぞれのストーリーを作り出して語り出してしまうようです。

広い解釈とイメージを喚起させるという意味では、すべてを説明する映像でなくとも良いと思うんです。
いつもじっと観てくれている交流員の方々から私の作品の目の前のベンチで
いろんな話を私が聞くことができて嬉しいです。

展覧会は4月まで開催されます。
どうぞ遊びにきてください~


映画「殺人の追憶」

「沈む声、赤い息」2009/VIDEO/5'55"

2009年12月23日 | 山城知佳子作品集
新作『沈む声、赤い息』(VIDEO/5'55"/2スクリーン)

 前作の「あなたの声は私の喉を通った」から連続する喉の底、声、証言、聞くことなど
の断片的なイメージを紡ぎ構成した新作です。
現在、沖縄県立博物館・美術館の『貴方を愛するときと憎むとき』にて発表中。

 TVモニター2台を使って身体の外の世界・体内の世界を視覚構成して展示しています。
海底は身体の奥深く底、沈む声、陸上から消された聞こえる筈のない声を拾い続けるマイク。
 耳を澄ますことは容易ではない。身体全体を使って喉の底、奥底へと声を拾う旅。


『貴方を愛するときと憎むとき』展

2009年12月23日 | アート活動速報
 展覧会が始まりました!
短編の新作です、今回はかなり体力を使った作品でした・

ダイビングの免許を取って海の底で撮影を繰り返していくうち、
身体の(体内の)底のイメージが深まりました。

身体の底で歌い続ける「声」を探す小旅..

*撮影スタッフ
撮影協力:SAKURAダイビングショップシーサー


ぜひぜひ美術館へお越し下さい!

『貴方を愛するときと憎むとき』展
2009年12月19日(土)~2010年4月18日(日)
9:00~18:00【金、土は20:00まで】
休館:月曜
沖縄県立博物館・美術館コレクションギャラリー2(2F)


「貴方を愛するときと憎むとき」の展覧会タイトルは、戦後まもない沖縄で
シュールレアリズムの先駆的な活動を行った山本恵一(1913-1977)の代表作の作品名である
 戦後、アメリカ統治下におかれた沖縄の状況を背景に山本は何を伝えたかったのだろう?
〈愛〉と〈憎しみ〉表裏一体のこの感情はアダムとイヴの遥か昔から
他者との関係性として人間を描くための永遠のテーマであり、宗教、哲学、芸術と様々な領域で語られてきた。
 恋人・家族などの日常の「ささやかな出来事」から国家間の「戦争」までジャンルを超えた
これらの作品が私たちに語りかけてくるものとは?

《出品作家》
山本恵一
城間喜宏
大城浩也
稲嶺成祚
真喜志勉
喜久村徳男
ファン・リジュン
シマブクロ・カズミ・アデマール
石川真生
野村恵子
山城知佳子
鷹野隆大