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オカシのキモチ

日々の昼ごはんとお菓子作り、
そして休日は散策という名の食べ歩き。
食いしん坊夫婦の備忘メモです。

夏の京都2015 vol.4 ~京友禅体験工房『丸益西村屋』~

2015年09月11日 | ├ 東海/関西
列島を襲う台風18号の影響で各地で激しい雨が降り続き、局地的に猛烈な雨が降っています。
皆さん、くれぐれも無理のない行動を




▲堀川の脇を歩いていると...




▲雲間から二条城に差し込む神々しい光が...

さて、夏の京都旅行初日は天候に恵まれるも怪しい雲行きの中、
[東堀川通り]を歩いて次なる目的地へ。

インターネット通販や流通網の発達、地域アンテナショップが次々と東京に進出して、
現地に行かずとも御当地の品々が容易に手に入る世の中ですが...

現地ならでは景色を見たり、食べ物を味わったり、そして文化を実体験できるのが旅行の醍醐味。
自分の足で京都を歩きながら、“見て、感じて、味わって、触れて、そしてニンマリできる”旅にできたらと思います。





というワケで、いつもの流れで『京友禅体験工房 丸益西村屋』に足を運びました。
(恐らく今回で4度目の体験になります)

丸益西村屋』は明治38年、初代西村松之助が手描友禅を業として以来百余年間、和装の染色一筋。創業以来、一業に専念し、工芸染色の文化継承の精進を重ねてきましたが、長引く不況や和装離れ、海外製品の流入等による伝統工芸界の危機的な状況での生き残りの道を模索した結果、もっと染色の世界を知ってもらおうと10年程前に京町家「繭」を再生し、京友禅体験工房、風呂敷包み方体験教室を開催しています。

友禅染めとは元禄時代に誕生し、
扇面絵師「宮崎友禅斎」が考案した技法で着物に模様を描いたのが始まり。
現在の友禅染めは、型紙を使って染色する「型友禅」と手描きで染め上げる「手描友禅」に分けられます。
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■型友禅
*型紙友禅
*摺込友禅(すりこみ) ←こちらを体験できます

■手描友禅
*本友禅
*堰出友禅(せきだし):薪糊友禅
*無線友禅(濡れ描き友禅:描上げ友禅)
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体験する「摺込友禅」という技法は型紙とハケを使って用いてハンカチ、扇子、風呂敷、ブックカバー、巾着などに絵柄を染め入れることができます。

■体験の工程
1.ハンカチ、扇子、風呂敷、ブックカバー、巾着など作りたい品物を選びます。
2.決めた品物に合った大きさの型紙の中から、好きな絵柄を選びます。




▲花・動物・魚・文字など数百種類ある型から「正倉院 唐草文様」にしてみました

3.所定の板の上に生地を広げ、生地の上に型紙を乗せます。
 型紙は1枚で完成する1枚型から、5枚を順々に重ねて完成させる5枚型まであります。
 型紙が複数枚セットの場合は同じ位置に合わせて交換していくための印も付けておきます。




4.ハケに染料をつけます。染料はほんの少し、豆粒ひとつ分程度で十分。
5.ハケに取った染料をハケ全体に行き渡るよう伸ばします。
 ちょうど、ハケにとった染料をこすりとるような格好になります。

6.型紙の上にハケをのせ、染料を摺り込んでいきます
 ハケは型紙に対して垂直に、円を描くようにするのがコツ。力をいれず、あくまで摺り込む回数によって濃淡をつけてゆきます。

7.一枚目から順に染料を摺り込んでいきます。
 2枚目、3枚目と重ねていくことで、だんだんと最終的な絵柄に近づいていきます。




8.完成すると、一部仕立てが必要なもの等を除いて、その場で受け取ることができます。
9.帰宅後、生地に合った温度でアイロンがけします。
 (ポリエステル(ちりめん)=低温、綿=中温、麻=高温。いずれもあて布をして、ドライで)




▲今回もハンカチに染色しました

時間にして一時間半~二時間かかりましたが、集中するとアッという間。
少々手間はかかりますが、随所にグラデーションを散りばめ、立体的に仕上がったと思います。

普段はデスクワークばかりなので、こういった自分の手を動かしてモノづくりができる体験はいつも新鮮です。(パソコンの力を借りないと何も作れないのって悲しいですから)

これから京都旅行を計画の際は、ぜひ組み込んでみてください。



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◆京友禅体験工房『丸益西村屋』
http://www.marumasu-nishimuraya.co.jp/

【過去の記事より...染めモノ体験は黙々と取り組めます】

前回はコチラ→ *[夏の京都・大阪2011その9 友禅染体験] 


【お土産紹介vol.2】

▲妻が染色したランチョンマットを敷いて

京都ではお茶の老舗『辻利』が開発した「京らんぐ」は、お茶を泡立てた時の福与かな味わいをエア・イン・チョコで表現し、クッキーに一番茶を贅沢に使って濃茶の風味を十分に堪能できる逸品です。

一番茶ってところが何とも贅沢で、非常に濃厚な大人の味わいでした。

つづく

【過去の記事より...一番美味しいのはコチラ】
*[春の京都

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