里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ホテイシメジ 条件付き毒茸

2020-10-31 | 日記

栗原市栗駒沼倉地区北西部、山地中腹の開拓地の集落道を下って行くと、南側に松林があ
って、獣道らしき細い踏み跡が林内を上がっています。これを辿ると、林床に白っぽいキ
ノコが点々と生えています。しゃがみ込んで観察すると、傘が中央に向かって窪んでいま
すからホテイシメジでしょうか。辺りには十数本生えているものの、乾燥して皺ばんでい
たり、傘が割れたりしているのが多いので、この辺りでは盛期を過ぎてしまったようです。

一本抜き取って傘裏を観察すると、ヒダが長く垂生してロート形になっていますから、ホ
テイシメジで間違いないでしょう。

                             二枚とも2020.10.22撮影

何度かホテイシメジを食べたことがあり、旨味はあるものの特に癖はなく、味噌汁に合う
キノコと記憶しています。アカマツやカラマツの林に生えるキノコで、林際や尾根近くの
乾き気味の斜面などで時々見かけます。

ホテイシメジは毒キノコに分類され、酒を飲む前後に食べると中毒する場合があります。
私は軽く日本酒を飲みながら、味噌汁のホテイシメジを食べましたが、中毒症状は現れま
せんでした。人にもよるようですし、食べた量や体調にもよるようです。
中毒症状は顔や体が紅潮し、はげしい頭痛やめまい、嘔吐、呼吸困難などで苦しむとあり、
有毒成分はコプリン。

                             二枚とも2020.10.22撮影

キシメジ科カヤタケ属の中型キノコで、秋に赤松や落葉松林の林床に散生~群生する。
傘の直径は3~7cm、初めは饅頭型で、成長すると中央が窪んだ漏斗形になる。
表面の色は淡灰色~淡褐色で、中央部はやや濃色。
傘裏のヒダはやや密で、成長すると大きく柄に垂生し、色は白色~乳白色。
柄は中実で長さは3~6cm、基部に近づくほど太くなる傾向がある。基部は丸く膨らんで、
綿毛状の菌糸で覆われる。色は傘よりもやや淡いが、古くなると濃色になる。



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