登米市東和町、山裾の集落道を巡っていると、道路と民家敷地の間にウチワサボテンが群
生していて、これらは何回か冬を越して増えているように見えます。
この辺りでは、厳寒期には氷点下10度くらいまで気温が下がるのですが、なぜ凍みてしま
わないのでしょう。栗原市でも、石垣で群生しているのを見たことがあるので、代を重ね
ると耐寒性が増すのかも知れませんね。
今はちょうど実が熟す時季なのか、紅紫色のラッキョウのような形の実が付いていて、中
には道路に落ちている実もあります。
これらを小動物や野鳥が食べて種子を散布すれば、実生で増えるのでしょうか。
三枚とも2022.11.17撮影
サボテン科ウチワサボテン属の多肉性の常緑低木で、原産地は中南米。ウチワサボテンは
特定の一種の名前ではなく、ウチワ形のサボテンの総称で、世界にはおよそ300種がある。
亜熱帯~熱帯地域では樹高が1~3mになる。我国でも、房総半島以南では野生化してい
る場所があり、銚子海岸の群生地では樹高2mの株もある。
茎は多肉質で平板状の倒卵形、長さ30cm 程度になり、表面に鋭く長いトゲと短いトゲを
束生する。トゲは葉が変化したもの。
花期は6~10 月、花は茎から直接出て、基部は多数の鱗片葉に包まれ、直径 5~6cm、
花弁は多数あって細長い舌状、花色は黄色~赤橙色。
果実は液果、倒卵体で長さ4~6cm、表面に多数の小さい棘があり、果肉は甘く食用に
なる。中に60~180個の種子が入る。種子はムクドリやヒヨドリ等によって散布される。
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