美しき旋律 麗しき雑音

忘れるための記憶/覚えておかないための記録

音楽

2007-04-09 23:32:12 | 詩・散文・ショートストーリー
わたしは音楽が好きだ。音楽なしの生活は考えられない。音のない世界を想像出来ない。

わたしは音楽が好きだ。激しいリズムや美しい旋律、聴いたことのない不協和音が好きだ。

わたしは音楽が好きだ。昔の音楽や、最新の音楽、さっき聴いたばかりの音楽も好きだ。

わたしは音楽が好きだ。CDやヴィニール、カセットテープ、ラジオから流れる音楽が好きだ。

わたしは音楽が好きだ。ライブの荒々しい音が好きだ。ギターのミストーンが好きだ。熱い声の重なりが好きだ。

わたしは音楽が好きだ。過去のほろ苦い記憶を呼び起こすような音楽が好きだ。未来に希望を見いだせるような音楽が好きだ。

わたしは音楽が好きだ。わたしは音楽が好きだ。わたしは音楽が好きだ。

わたしは音楽だ。

わたしが音楽だった頃、音楽は自由だった。

わたしが音楽だった頃、涙は想い出だった。

わたしが音楽だった頃、和声は永遠だった。

わたしが音楽だった頃、あなたは空気だった。

わたしが音楽だった頃、あなたはわたしだった。

わたしが音楽だった頃、わたしはあなただった。

あなたが音楽だった頃、わたしは月のあかりだったかもしれない。