読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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大沢在昌著「海と月の迷路」

2015-05-01 | 大沢在昌
戦後復興期の長崎県軍艦島を舞台に描かれた密室ミステリー警察小説。
昭和34年、小さな要塞のような島で5000人余の職住一体の炭鉱の島。
そんな海に閉ざされた閉鎖社会で満月の夜一人の中学生の少女が不審死を遂げる。
赴任したばかりの若き警察官・荒巻正史は殺人事件を疑い“許されざる捜査"に一人挑む。
その行いは身分差別の残る複雑な人間関係の中、暴かれていく人々の過去が明らかになりにつけしきたりや掟に
支配された島に少しづつ波紋を広げていくとともに、孤立する荒巻。
やがてよく似た事件が8年前にもあったことが浮かび上がりそんな中次の満月の夜、殺人者はふたたび動き出す。
濃密な人間関係、登場人物が細やかに描かれてまるでドキュメンタリーを見ているような展開で面白かった。
犯人も最後まで予想がつかずさすがです。
2013年9月毎日新聞社刊

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