読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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大沢在昌著「黒石(ヘイシ) 新宿鮫Ⅻ」

2024-05-24 | 大沢在昌
新宿鮫シリーズ12。シリーズ最悪の殺人者黒石。冷酷な〝敵〟認定で次々に出される殺人指令を受け、戦慄の手段で殺人を続ける、どこまでも不気味な謎の相手に、新宿署・鮫島刑事と前作から続く人間関係が深まり、中国と日本の混血であるアナーキーな多重国籍者たちで成り立つ秘密結社「八石」の暗躍を、そのメンバーの統一を図る暗号名「徐福」なる正体不明の人物と、彼の手足として冷血で残忍な殺しを請け負う「黒石」なる謎の人物を中心とした連続殺人を、鮫島、公安からの出向者・矢崎が追う。前作から桃井に代わって登場した女性上司・阿坂課長、鑑識の薮などの新しいチームが必死の捜査で挑む。複雑に張り巡らされた伏線が後半次々に回収され物語に引き込む展開は流石30年以上続くシリーズだ。「犯罪も捕まらなければいいという中国人、割に合う悪事なら捕まっても構わない中国人」隣国でありながら何故か不気味な中国人犯罪者。前作11を読んで大分たっているので殆どうろ覚えだったがそんなことに関係なくスリリングで面白かった。
2022年11月光文社刊


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