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読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

幸田真音著「エスケープゴート」

2016-06-24 | 幸田真音
知名度があるがため政権奪還を狙う明正党の「選挙の顔」に担がれ、民間人出身の金融大臣に就いた経済学者の三崎皓子。
政治に縁がなかった彼女が政治家に転身して権力、欲望、嫉妬が渦巻く永田町で待っているのは男たちの罠か、それとも・・・。
初の女性総理誕生なるか?
京都の選挙区からの立候補し当選・いきなり官房長官就任そして初の女性総理を目指す荒唐無稽気味の展開。
経済小説の著者らしく、リアルで詳細な政界内の人間関係や選挙活動、大臣としての問題解決手腕などが描かれていて
面白いのだが、素人同然の晧子が総理大臣を始めとした政界の波に飲まれていく中でめげずに活躍していくのはリアル感に欠ける。
出来過ぎの家族のサポートや認知症の母親の介護問題を抱えた姉との確執や、永田町の男尊女卑、
政界内の権力争いは突っ込み不足だし、昔の恋人らしいTV局の矢木沢との関係も中途半端だったのは残念。
現実の日本初の女性首相は女性議員の数から見るのまだまだの感じがしますが・・・。
2014年10月中央公論新社刊

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