読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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斎藤詠一著「到達不能極」

2024-03-23 | さ行
第64回江戸川乱歩賞受賞作(平成30年)。冒険SF小説。現在と過去の2つの物語が並行して語られる。2018年、遊覧飛行中のチャーター機が突如システムダウンを起こし、南極へ不時着してしまう。ツアーコンダクターの望月拓海と乗客のランディ・ベイカーは物資を求め、今は使用されていないナチスドイツの秘密「到達不能極」基地を目指す。一方日本の南極観測隊も原因不明の通信不能の危機に遭遇していた。1945年、ペナン島の日本海軍基地。訓練生の星野信之は、ドイツから来た博士とその娘・ロッテを、南極にあるナチスの秘密基地へと送り届ける任務を言い渡される。現在と過去、二つの物語が交錯するとき、極寒の地に隠された“災厄”と“秘密”が目を覚ます・・・。南極大陸を舞台にしたスケールの大きなSFだが後半科学的裏付けが不足したリアル感ない展開で少し残念。読みやすい文章と戦時中のユダヤ人少女との日本人兵士との恋愛部分もあり楽しく読めた。
2018年9月講談社刊

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