2019年第1回警察小説大賞受賞作。「ごんぞう」=自主的窓際警官のこと。警察用語で「能力や経験があるのに働かない警察官」。新人の警察官桐野哲也が仮配属となったのは神奈川県辻堂にある鳩裏交番。「聞いてると思うけどさ。俺たちはごんぞうだから。無駄な仕事はしないから。張り切ってガタガタ騒いだりしないでね」いわゆる“ごんぞう”ばかりが集まった交番で、緊急配備の連絡にさえ誰も反応しようとしない。県警幹部も扱いに手を焼く“ごんぞう”たちだが、「巡回」だけは大好きで、住民との世間話をきっかけに事件に首を突っ込んでゆく。そんな中、ホームレスばかりを狙った連続殺人事件が発生。“ごんぞう”たちはやっと犯人に辿り着くのだが・・・。イケメン班長の小貫幸也や斎藤。2班の木本、やまやの高木、隅田たちのごんぞうの過去がエピソードとともに少しずつ明らかになり展開される警察官としての矜持に納得。題名のゴーストと意味合いが不明だったが面白い設定で小貫のキャラが良かった。
2019年12年小学館刊
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます