読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

重松 清著「空より高く」

2015-11-26 | 重松清
4年前、玉川ニュータウンにある僕らのトンタマこと東玉川高校は廃校が決まった。
東玉川高校最後の生徒・平凡な高校生として、それなりに楽しくやっていたのに、赴任してきた熱血中年非常勤講師・神村ジン先生のせいで調子がくるってきた。
ネタローこと松田錬太郎は通学路で出会ったピエロの大道芸・ジャグリングの技のディアボロに魅せられてしまう。
廃部野球部の元キャプテン・ドガ、説教好きのヒコザ、紅一点のムクちゃんなどジン先生の持ち込んだ迷惑な「ウイルス」に感染してしまったのだ。
思わぬところから転がり込んだ「セーシュン」。
校門前のラーメン屋「ピース軒」のウメおばちゃんからもけしかけられ残された半年にレッツ・ビギン。
派手なことは起きないが個性的な面々のドタバタ青春物語。
『社会には、世の中には、ダシが必要なんです。ひとり一人が、たとえ目立つことはなくても、それぞれの人生を一所懸命に生きていくことで、
いいダシが出るんです。ダシの利いていない世の中は、ほんとうに薄っぺらで、底の浅いものです。』(P294)
2012年9月中央公論新社刊

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 無際橋(日本百名橋・多治見市) | トップ | 大沢在昌著「ライアー」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

重松清」カテゴリの最新記事