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読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

小路幸也著「モーニング」

2008-06-01 | さ行
1961年生まれの5人が 学生時代一つ屋根の下で暮らした。
5人が顔を揃える機会もなく20年が過ぎその内交通事故で亡くなった
一人の葬式に参列するため4人が集合。
告別式が終りその帰り道、ひとりが「今から自殺する」と言い出した。
他3人が何とか止めさせるため、福岡から金沢・横浜までのロングドライブを
決行する。
自殺を原因を探し、思い止どまらせるため45歳の男たちが車中延々と
20代の頃のあれこれを思い出話をする
中年男達の若かりし頃の楽しい共同生活の話は面白く、ノスタルジックに
展開され大事な友人を失った喪失感は納得のいく描き方。
やがて五人の共同生活の中で深く関わる茜という女性の事と思い出話に
進行するのが、核心の部分がこの女性に関することだろうとチラチラと
見え隠れしながらなかなか明かさないで先が気になる上手い
展開の仕方で読ませる。
ただアイドルとして書かれている女性の性格と運命との違和感、それとなんだか
作りすぎで無理が感じられリアルを感じられない。
自殺の理由を謎解くのがミステリー仕立てになっていますが、
若き青春時代の思い出が中心で、青春の切なさが印象に残る作品でした。
2008年03月実業之日本社刊

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