読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

中山七里著「鑑定人 氏家京太郎」

2022-09-01 | な行
御子柴礼司シリーズに登場する民間科学捜査センターの氏家氏が主人公。科捜研を12年務めある事情で退職し私費で設立した科学捜査鑑定所氏家鑑定センターの氏家所長は、女子大生3人を惨殺したとされる猟奇殺人犯の弁護士から再鑑定の依頼を受ける。容疑者の男は、2人の殺害は認めるが、もう1人への犯行は否認。相対する警視庁科捜研との火花が散る中、裁判の行く末はというミステリー。法廷でのやり取り、判事と検察官、そして弁護士との調整など知らないことが書かれていて興味深い。科捜研と警察・検察から裁判所まで癒着という事実が悲しい。鑑定業務の詳しさなども良く分かる。氏家氏の信条「自分の仕事は分析であって、裁くことでも罰することでもない」。真犯人が途中で予想が付いたが最後まで読ませるのは流石。
2022年1月双葉社刊


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