読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

東直己著「後ろ傷 」

2007-11-02 | 東直己
主人公の松井省吾は、北海道で最も「偏差値の低い」私立大学、
道央学院国際グローバル大学(通称・グロ大)に入ったばかりの1年生。
北大受験に失敗し半ば自棄になって選んだ大学だが、
学校になじめず、また自分の回りを「頭の悪いバカ」
と見てしまう自分に激しい嫌悪感を持っている。
そんないじけた日々を送る省吾はある日、グロ大の学生がヤクザに
リンチされている現場に遭遇し、交番に駆けこむが警官はとりあわず、
それどころか、省吾自身が公務執行妨害と傷害の現行犯で逮捕されてしまう…。
他の登場人物はススキノを根城にするススキノ探偵「俺」のシリーズ
の主人公、「便利屋」。
著名な公判中の北海道選出のS議員らしきモデルや大学の
タレント学部長は元全共闘の為れの果てとして登場したり、
ウクライナマフィア有り等サッポロを舞台にした
東ワールドの全開の青春&ハードボイルド作品。
「後ろ傷」の意味は後半明らかになる。

2006年 二葉社刊
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