メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『アラスカ 光と風』星野道夫/著

2011-12-21 20:27:53 | 
『アラスカ 光と風』星野道夫/著(福音館日曜日文庫)
目次
シシュマレフ村
カリブーを追って
氷の国へ グレイシャーベイへの旅
オーロラを求めて
北極への門 ブルックス山脈の山旅
クジラの民
新しい旅


読んでいると、自分も探検家、冒険家になって、ともに旅をしている気分になる。
目の前にただただ広がる氷の世界って一体どんなだろう?
著者も若い頃に数々の本を読んで、焦がれるほどアラスカに憧れたというから、
きっとこれを読む次世代にもそんな夢を描いてほしいという願いで書いたのではないだろうか。

「シシュマレフ村」
初めてアラスカの村を訪ねた体験が詳しく書かれている。
長い滞在中にレインディアの狩りなど体験して、最後の別れのシーンでは同じく鼻頭が熱くなった。


「カリブーを追って」
大学の友人に紹介してもらったデイブは、アラスカで5本の指に入る鳥類学者だった。
彼の観察研究に同行させてもらい、調査を手伝いながら実地訓練?


p.98
もし自分のアラスカを1枚の写真で見せろといわれたなら、ぼくは今でもこのときのブリザードの中のカリブーを選ぶだろう。
ブリザードの中で撮影したカリブーの写真ていつか読んだ本の表紙にも使われていたやつだろうか?


「氷の国へ グレイシャーベイへの旅」
ゾーディアックを漕いで旅に出る。本当は世界最高のカヤック「クレッパー」が欲しかったという。
道夫さんが繰り返し読んだ『デルスウザーラ』は、たしか黒澤映画シリーズで最後に観た。
黒澤監督らしくないと不思議だったことしか思い出せないが。
マイルスやコルトレーンなどジャズが好きだって、なんだか意外。

植物遷移


「オーロラを求めて」

アラスカ鉄道は、フラッグストップ、つまり手をあげればどこからでも乗り降りできるシステムなんだって!/驚

氷点下50℃に下がる冬山に1ヵ月キャンプを張って凍傷にかかり膿を出すって・・・
普通に書いてるけど、本当に極限の世界なんだな。
1冊だけ持っていった日本の雑誌に掲載された「紀文のおでんの広告」は何度見ても飽きなかったんだってw
たった1枚の何気ないオーロラ写真にも命が懸かっているからこそ人を感動させるんだな。

リンクス=オオヤマネコ

ドールシープ


「北極への門 ブルックス山脈の山旅」
世界最大級の油田の発見によって、アラスカのインディアン、エスキモーたちの生活は一変した。
広大なアラスカの土地は国、州で分配され、もともと住んでいたエスキモーたちに与えられたのはわずか10%の土地だった。
ムースのポピュレーションを平均に保つために、狼の間引きが行われた政策は、アラスカ中を騒然とさせた。

道夫さんの銃に対する違和感が語られている一文もある。
「人間とクマとのナチュラルディスタンス」さえ守れば、銃は必要ない。
むしろ、銃を持って入っちゃいけないルールが作られている国立公園内のほうが危なくて、実際事故も多いという。

▼阿岸充穂『大地の詩』

長いキャンプの旅から帰ってからやることのリストがまたいい。
熱い風呂になにも考えずに浸かる、焼きたてのパンを出すベーカリー(1杯のコーヒーで何時間も粘れるから)に行く、
その店で一番楽しみな手紙を読み、友と再会すること。きっとこちらでするそれの百倍は素晴らしいんだろうな!


「クジラの民」
昔ながらのアザラシの皮で作ったカヌー<ウミアック>に乗って銛を打ってクジラを捕る狩猟に参加する。
氷が解け出す春の近い海で、リード(氷が一部解けてできた海)に呼吸しに浮かび上がるところを突く。
1ヶ月もキャンプをしてひたすら待つ。待つ。待つ。
そしてようやく1グループが仕留め、無駄なくみなに配分され、顎の骨は海に帰される「また来年戻ってこいよ」と祈って。
一定期間腰を据えて村に住み、すごい体験をして、村を去る場面になると毎回泣きそうになって文字から目をそらしてしまう/涙

▼マクタック

p.298
村の生活はどんどん変わっている。新しい学校、個性のない同じような新しい家々、テレビ、スノーモービル。クジラ漁の世界とは、なんという隔たりだろう。押し寄せる消費文明、そこから生まれる新しい価値観。それらはいったいどこまで広がってゆくのだろう。


「新しい旅」
これは本書が刊行されるにあたって付け加えられた1章。アラスカに住んで17年たってやっと気づいたこと。
それは、エスキモーが本当のエスキモーだった頃を知る老人たちから1つでも多くの物語を聞くこと。
道夫さんは、写真を撮るとともに、それをライフワークとしようと決心する。



本書の中でとても感慨深かったのは、次の一節だった。

p.104
もし人間の一生がカレンダーで区切られるものならば、70歳まで生きるとして70冊のカレンダーだ。つくづく時の流れの奇妙さを思った。

ベルトルッチの映画『シェルタリング・スカイ』にある、原作者本人のセリフを思い返した。

「人は自分の死を予知できず、人生を尽きせぬ泉だと思う。 だが、物事はすべて数回起こるか起こらないかだ。
 自分の人生を左右したと思えるほど大切な子供の頃の思い出も、 あと何回心に思い浮かべるか?せいぜい4、5回思い出すくらいだ。
 あと何回満月を眺めるか?せいぜい20回だろう。だが、人は無限の機会があると思い込んでいる。」

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『ゆうびんやのくまさん』

2011-12-20 20:41:14 | 
ゆうびんやのくまさん
作・絵:フィービとセルビ・ウォージントン
訳:間崎 ルリ子
出版社:福音館書店

▼あらすじ
ゆうびんやのくまさんは、冬も暗いうちから家を出て、ポストから手紙を取り出したり、
仕分けしたり、人形を包みなおしたりしてそれぞれのお宅に届けて、
夜は疲れて、お風呂に入ってから、「自分に来た包みの中身は何かな?」と考えながら眠る。


1人暮らしのこのくまさんは何歳なんだろ・・・???働いているのだから大人?
でも、ベッドの足元にミルクを置いて「サンタさん、どうぞお飲みください」てメモをおいてるし。。
暖炉のわきの写真には、結婚式の写真がかけられているような。。
あんまりワケありで、とてもくまさん本人に事情を聞けません/涙

「くまさん」シリーズには、ほかにも、石炭屋、植木屋、パン屋がある。
くまさんのほんとうの職業は一体何?真面目だけど、ひとつのところにいられないのかな?
その気持ち分かるよ。
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『クリスマスのまえのよる』

2011-12-19 20:52:43 | 
クリスマスのまえのよる
作:クレメント・C・ムーア
絵:ロジャー・デュボアザン
訳:こみや ゆう
出版社:主婦の友社

▼あらすじ
子どもたちが眠り、ママとパパも眠ろうとしたその時、シャンシャンと鈴の音がした。
外を見ると、8頭のトナカイがソリをひき、サンタがまさに家に止まろうとしていた。
そっと様子を見ていると、サンタは煙突から入ってきて、プレゼントを黙々と準備して、
最後にこれは誰にも内緒だよと鼻を触って、また煙突から出ていった。


Xmas本
お父さんが目撃したサンタさんの様子が夢いっぱいに描かれている。
本書は今年の11月に出来たてホヤホヤの新刊だが、この物語自体はとても古い詩らしい。

縦長の形が楽しく、それを生かした構図の絵。
版画かな?派手な原色使いで、赤が目立つ。一面赤のページもあるし/驚
まさにクリスマスらしい、サンタさんのルーツ本。

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恋の胸騒ぎ

2011-12-18 18:55:05 | 音楽&ライブ
今年を振り返るにはまだ早いけど、今年もいろんな人に出会ったな、としみじみ思い返した。
岡本太郎さんの生誕100年てことで、イベントや美術館に行ったり、いろんな本を読んだ。
藤城清治さんや、水木しげるさんとの出会いも大きかったv

仕事先でも図書館に出向したり、職人気質のおじさんと2人きりの短期バイトに行ったり
夏からはカタログ立ち上げ要員として、人間関係に悩んだ時期もあったけど、ステキな出会いもたくさんあった。

ライブは主にサケや、スナック関連で、後半にはリトルファッツやカセットコンロスにも出会った
クラシック、オペラ、ジャズ、カリプソ、いろいろ幅が広がった。

これらの出会いは来年、その後ももっともっと知らない世界、知らない人にどんどんつながっていくんだろう。



図書館で借りたCDシリーズ。

真夜中にブルー・バラードを
しっとりしたジャズヴォーカルが一気に詰まった1枚。トニー・ベネットの♪君去りし後 は甘い!
♪cold cold heart はノラ・ジョーンズのカバーが好き。

Land of Giants/McCoy Tyner
ジャズらしいジャズアルバムだった。

Blues Harmonica Spotlight
これは思わぬ掘り出し物v ブルースハープが堪能できるホットな1枚。

Disney's Jazz Collection
ディズニー曲をサッチモがジャズアレンジした1枚。いきなり楽しい♪ビビデ・バビデ・ブー からスタート
ピアノを弾いたり、サックス吹いてるミッキーの紙ジャケが可愛い。
以前の日記でも取り上げたルイ・プリマの♪I Wanna Be Like You の収録が嬉しい!
♪星に願いをは『ピノキオ』の挿入歌なんだ/驚
大好きな♪ブラジルも『ラテン・アメリカの旅』で取り上げられてたのか。

「妙に出来すぎのプロフェッショナリズムよりも、純粋な音楽ファンの夢をいつまでも持ち続ける、
 よい意味でのアマチュアイズムこそが、ディズニー音楽の初々しい魅力を昔も今も、ずっと際立たせているのだと思う」
て解説に共感した。

SMILE ARCH/TUFF SESSION
こないだの「ミュージック・グリル」で初見した内田コーヘイさんがとても素晴らしかったので、
図書館で探してみたら(スイマセン)1枚だけヒット(しかも閉架。なぜ?
ジャパレゲバンドは大体知ってるつもりでいたけど、まだまだいるね/驚
レゲエとヴァイオリンの組み合わせが斬新v いつかぜひ生で見てみたい!

恋の胸騒ぎ/TUFF SESSION






<音楽用語>
ディストーション (Distortion)=意図的に歪んだ(ひずんだ)音色を得るエフェクター。

エフェクト=「効果」「影響」「結果」の意味。「映像」や「音声」を加工する場合に用いられるのが一般的。

スラッピング(slapping)
スラップ奏法。ベースの演奏方法のひとつ。日本に限ってチョッパーとも言う。スラップとは本来、英語で「(平手で)打つ」という意味の動詞である。

ディクション=詩文の朗読法。俳優のせりふ回し。また、特に音楽で、歌曲などの詞の発音のしかた。

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『夏目友人帳 参』(全13話)

2011-12-18 15:10:56 | マンガ&アニメ
『夏目友人帳 参』全13話(2011年7月~)
原作:緑川ゆき
声優
夏目貴志:神谷浩史
ニャンコ先生:井上和彦
夏目レイコ:小林沙苗
名取周一:石田彰
田沼要:堀江一眞
藤原塔子:伊藤美紀
笹田純:沢城みゆき
西村悟:木村良平
北本篤史:菅沼久義
夏目(少年時代):藤村歩

OP 僕にできること
作詞 - 竹内修、工藤圭一 / 作曲 - 工藤圭一 / 編曲 - 松岡トモキ、伊藤隆博、HOW MERRY MARRY / 歌 - HOW MERRY MARRY(EPIC Records Japan)

ED 君ノカケラ feat 宮本笑里
作詞 - いしわたり淳治 / 作曲 - 遠藤慎吾 / 編曲 - 藤本和則 / 歌 - 中孝介(EPIC Records Japan)


▼あらすじ
第1話:アオクチナシというおばば妖怪は、昔レイコから鏡を借りて、花の樹にとりついた悪霊を祓ってもらった。パタパタ走り回って災厄を報せ、時に身代わりになってくれるってゆうお椀の妖怪も可愛い
第2話:カナワは妹とともに人間界に迷い込んでしまい、浮春の郷への帰り道を探す ニャンコ先生が歌ってる♪ユードンノーブルース~って誰の歌?w
第3話:藤の精むらさきは、柴田という学生を食おうとしていたが想い合うようになる。
第4話:桜の樹のあやかしは、少年の頃親戚をたらい回しにされ、周囲に嘘つき呼ばわりされていた夏目を見守っていた。このあやかし、自分に似てるな・・・わたしがあやかしだったら、きっとこんな感じだ。
第5話:多軌の亡祖父は陰陽師のような仕事をしていたが一度もあやかしを見たことがなかった。蔵の掃除を手伝った夏目と田沼は、悪霊の封印を解いてしまい、昔祖父を見守ってくれていたあやかしたちが助けてくれる。

第6話:血を抜き取る悪霊が出た。それを操っていると思われる的場と再会して名取とともに旅館に足止めを食らう。「相変わらず、キラめいててゴメン」てゆうのが名取の殺し文句w
第7話:悪霊を操っていたのは以前、的場に式を殺された助手で、眠りから復活させた悪霊で的場を食わせようとして失敗する。巨神兵みたい。
第8話:初めて茂と2人での温泉旅行。子狐は毒矢を刺されたニャンコ先生のために薬草をとろうとムリをして、巨岩の神に救われる。
第9話:石に封じられていたあやかしにのっとられそうになるが、回復した先生に救われる。学園祭。
第10話:友を救う鏡が雷の晩割れてしまい、夏目の目に一部入る。鏡を探すあやかしは田沼に憑依して夏目と探す。

第11話:強大な力を持つその鏡を狙ってやってくるあやかしを退治し、無事1つになった鏡で友も回復する。
第12話:「なぜ帰るのだ。誰も待ってはいない場所へ」孤独だった夏目にとりつく一つ目を封じ、遠縁の今の家に来て、帰る場所ができる。
第13話:あやかしたちが夏目のために「犬の会」を催す。子どもの頃、見てるだけだった影踏みで遊び、夕方学校の友が迎えに来る。


第3シリーズも無料動画サイトで全部見てしまった。
それにしても、たくさんの国が日本のアニメを楽しみに見ているんだなあ!
日本にも、世界にも、こうして自然界に棲む精霊の物語を見て感動するココロが
まだ残っていることになんだかホっとした安心感を覚える。
テーマ曲の歌詞もそれぞれの自国語に一生懸命訳してるんだけど、
ところどころ怪しいところがあって、正解を教えてあげたくなるw

今回は、名前を返すシーンは少なく、より増えた仲間を巻き込んで、問題を解決してゆく。
守るべき家族、友ができたことで悩むシーンも増えた。

『夏目友人帳 肆』テレビ東京にて 2012年1月2日(月)深夜1時30分から放送スタート
第4シリーズも楽しみv


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イルミネーション

2011-12-17 21:49:41 | 日記
なぜか派遣屋の営業の都合で2月の更新まで早々に済ませてしまった。。疲れはピークなのに辞め時が分かりません
社員さんの仲良しグループは、ベタに正月にワイハへ行く計画を立て、
それだけを心の拠り所にして年末&連休前進行&新システム移行&引越しの死にそうなスケジュールを乗り切ろうとしている。
沖縄や北海道への飛行機便980円なんてサービスも話題になったし、いいなあって思うけど、狭いとこダメです。残念すぎ。

今週は変則スケジュールにつき読み合わせが2回もあって、ワダさん似のコとなんとか乗り切って、
金曜もボロボロ疲れてたけど、帰りにお茶に誘われたから、近所でカフェラテ飲みながら小1時間ほど喋ったりもした。
例の旧相方さんがいた頃に、不穏な空気感だったことを一度詳しく聞きたかったらしくて、
「やっぱり、そうゆうことだったんだあ!」と激しく納得していた


今週のトピック

▼年賀状投函
最後までバタバタしそうなので、やるべきことは全部前倒し気味に片付ける作戦。
てことで、早速年賀状を買って絵柄を印刷し、先週の日曜に書いて今日出してしまった。
まあ、仕事上の付き合いがあるわけでもなし、毎年15枚もあれば足りちゃうんだけどw

ふるさと切手「旅の風景シリーズ 第14集」
郵便局に行ったついでに80円の記念切手を買った。
切手て、ポストカードと同様、比較的カンタンに安価で買えるアートだな。
母の好きな原田泰治の描いた長野の風景もほっこりする
きっと、各地の郵便局ごとに在庫数が違うから、行って絶対買えるってわけでもないんだろう。
コレクター気質ではないけど、買ったら誰かに手紙を書きたくなる

▼Xmasの飾りつけ
毎年、この時季になると、金太郎さん宅ではキラキラなイルミネーションを披露する。
今年はツリーの横になんと2人のバンビさんがいますよ/驚
しかも、よく見たらゆっくりと動いておるっ!!!すごいな・・・けっこう楽しみなんだよね。

▼帰省切符購入
地下鉄の途中駅で買えると思って降りたら、同じみどりの窓口的に見えても定期しか売らないんだって。なぜ?
大きな駅だと長蛇の列だから、いったん並びかけてやめて、自動券売機で買えそうだったので聞いたら
スタッフの兄さんが丁寧に案内してくれたv
やり方さえ覚えてしまえば全然楽かも。「ふるさと行きの乗車券」なんてサービスもあり。
以前は高速バスで帰省してたけど、パニックになってから4時間以上はかかるバスの行き帰りは止めた。
けど、クスリは飲んだほうがいいだろうな。前回、ほんと息苦しくて辛かったから/涙

ジャニス 在庫8万枚!東京・御茶ノ水の音楽CDレンタル屋
ライブ友さんに教えてもらって、チラ見してきた。エレベで9Fに上がり、
ドアがあくとすぐ目の前に棚ギッシリなCDの山!しかも目の前にカセットコンロスありv
壁にはバンバンのポスターもあり。レア系のDVDも揃ってて、かなりステキなお店でした
2号店のほうも気になる・・・


で、今日(土曜日)は、そーじ&洗濯&図書館コースを終えてから、体調絶不調なままニットを探しに出かけてみた。
激混みなぶくろで後悔しつつ、サンシャインを歩いたけど、これといったものは見つからず。
丸井のグローバルワークってお店でゲット。ここ手軽なお値段で可愛いから最近のお気に入りv

それから、毎年恒例になってる「犬川柳カレンダー」も確保v



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『メリークリスマスおさるのジョージ』

2011-12-17 21:17:05 | 
メリークリスマスおさるのジョージ
作:M.&H.A.レイ 原作
訳:福本友美子
出版社:岩波書店

▼あらすじ
ジョージとおじさんは、ツリーを買いにたくさん売り物のツリーが育てられている場所に行く。
(こんな場所ホントにあるのかな?/驚
ある大きな木に登っていたら、そのままトラックに運ばれて、こども病院へ。
レントゲン写真やら、包帯やらでツリーを飾り付けていたら、ナースに怒られてしまうんだけど、
子どもたちが楽しそうなので、みんなで片付けをして、改めて飾りつけ直す。

Xmas本
とっても人気シリーズで、グッズでよく見かけるけど、絵本ではあまり読んだことがなかった。
なので、なぜお猿の子がジョージって名前で、
なぜ黄色い帽子のおじさんと一緒にいるのか設定も分からないんだけどw

表紙裏にある場面ごとの絵がオーナメントになっているのが可愛い
こちらも気になった。『戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ』



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『聖なる夜に』

2011-12-15 22:18:39 | 
聖なる夜に
作・絵:ピーター・コリントン
出版社:BL出版

▼あらすじ
町の外れの貨車みたいな小さな家に住むおばあさんは、クリスマスの朝に目覚めると、
食べるものもなく、お金もないことに気づいた(遅くね?
アコーディオンを持って町へ行き、ショーウィンドウの前で弾くけれども、
クリスマスの準備で忙しい人々の足は立ち止まってはくれない。

ふと見ると、質屋の前だったことが分かり、愛しいアコーディオンを泣く泣く手放してしまう。
その貴重なお金を自転車に乗った若者にひったくられてしまった!
同じ少年は、教会の募金箱も盗もうとして、おばあさんに止められる。
散らかってしまった馬小屋の人形たちを元に戻して帰ろうとして、おばあさんは行き倒れてしまう。。


Xmas本
偶然にもこないだ読んだ『天使のクリスマス』と同じ作者だった/驚
同様に言葉のない絵本だけれども、だからこそ世界中の誰もが読めて、理解できる。
日本で言ったら「かさこじぞう」といったところか。


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『馬小屋のクリスマス』

2011-12-14 20:46:50 | 
馬小屋のクリスマス
作:アストリッド・リンドグレーン
絵:ラーシュ・クリンティング
訳:うらたあつこ
出版社:ラトルズ

▼あらすじ
母親が息子にせがまれてクリスマスの話をする。
昔、冬の夜に凍えながら1晩の宿を探している夫婦がいた。
馬小屋を見つけて中に入り、馬のたてがみで手を温め、牝牛の乳を飲み、羊に囲まれて眠る。
羊飼いたちが、馬小屋の上に大きな星が輝いているのを見て、行ってみると、赤ちゃんが産まれていた。


Xmas本
満天の星空、限りなく優しい動物たちのまなざし、嬉しそうな夫婦の顔、羊飼いの顔
作者はあの有名な『長くつ下のピッピ』や『やかまし村の子どもたち』を書いた女性児童作家。
出版元のラトルズってMPつながり、、、じゃないよねw



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『イニュニック 生命』星野道夫

2011-12-13 21:03:08 | 
『アラスカ 極北・生命の地図』星野道夫/著(朝日新聞社)

1989年アメリカ最大の原油流出タンカー事故が起きて、約3000頭のラッコが死んだ
一方、1988年氷海に閉じ込められた鯨1頭を救おうとする人々とたくさんのマスコミ。
「昔なら、このクジラは自然からの贈り物だ」と言う古老のエスキモー。
「大きな自然の約束がどこかで見えなくなっていた」と道夫さんは書いている。
最後にあるラッコとクジラの写真がショックで忘れられない。



『イニュニック 生命』星野道夫/著(新潮社)
写真家としてだけでなく、なんて素晴らしい文章を書く人なんだろう。
それは、そのまま自然本来の姿が素晴らしいということにもつながっている。

鉱山の発見によってアラスカは激変した。
若者たちは、自らのルーツと欧米文化の狭間にあってアイデンティティを見失い、自殺、アル中などが激増したという。
失業率が90%て凄いな。。

著者は、第2次世界大戦当時兵士だった日本人とアメリカ人とともに、キスカという孤島を訪れる。
その小さな島には、霧に紛れて命からがら逃げた日本兵と、彼らを追って同士討ちで亡くなった大勢のアメリカ兵らの物語がある。
ひっそりと建てられた墓標のもとに集まって、一体どんな想いがめぐっただろうか。


カンジキウサギ
かわいい!

▼セーブルタイガー=氷河期に棲んでいたトラらしい

ブッシュパイロット
アラスカを移動するには、空からと川からのアクセスが有効。
それにはまず、優秀なブッシュパイロットを探すことが不可欠だという。
世の中にはいろんな仕事があるんだなあ/驚

『マッキンレー山のオオカミ』ミューリー兄弟

『アラスカに原始芸術を探る』
上記のリンク先に売れない本て書いてある



▼本書内の抜粋メモ

p.42
自然の終わりは、いつもなにかの始まりである。


p.43
一年に一度、名残惜しく過ぎゆくものに、この世で何度めぐり合えるのか。その回数をかぞえるほど、人の一生の短さを知ることはないのかもしれない。


p.60
わずか2ヶ月もすれば、紅葉、そして落葉なのに、木々は再び新しいスタートを切った。誰も見てはいないのに、自然の秩序は凛とそこに存在し続ける。


p.106
「ブルーベリーの枝を折ってはいけないよ、おまえの運が悪くなるから」
やってはならないタブーがあり、その約束を守ることは自分の運をもち続けることなのだ。そして人のもつ運は日々の暮らしの中で変わってゆくものだという。それを左右するものは、その人間の、自分を取りかこむものに対するかかわり方らしい。


p.205
「追い詰められたカリブーが、もう逃げられないとわかった時、まるで死を受容するかのように諦めてしまうことがあるんだ。あいつらは自分の生命がひとつのつなぎに過ぎないことを知っているような気がする」個の死が、淡々として、大げさではないということ。それは生命の軽さとは違うのだろう。きっと、それこそがより大地に根ざした存在の証なのかもしれない。


p.178
「私は、人が生きてゆくということは、その人生の暗いキャンバスに色を塗ってゆくことなのだと思う。それも、どれだけ明るい色を重ねていけるかということなんだ。だがね、黒いキャンバスの上にどんな明るい色を塗っても、その下にある黒はどうしてもかすかに浮き出てくる。だから再びその上に色を重ねてゆく。生きてゆくということは、そんな終わりのない作業のような気がするんだよ」


p.132
人間の生き甲斐とは一体何なのだろう。たった一度のかけがいえのない一生に、私たちが選ぶそれぞれの生きがいとは、何と他愛のないものなのだろう。そして、何と多様性に満ちたものなのか」


p.158
著者が泊まった山小屋に誰のものともわからない詩が彫られていた。その言葉がとても沁みた。


Woodman spare that tree
Touch a not single bough
In youth it sheltered me
And I'll protect it now

森の木こりよ その木だけは残しなさい
一本の枝にも触れてはなりません
子どもだった頃、その木は私を守ってくれた
だから今、私が守らなければならない


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