メランコリア

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日本の昔話えほん 8『つるのおんがえし』 山下明生/文 あかね書房

2022-05-17 12:52:56 | 
2010年初版 全十巻

吉田尚令
1971年 大阪生まれ イラストレーター


以前浦島太郎を読んで、私が知っている話とちょっと違ったので
他のシリーズも読みたくなって借りた

今回は自分が知っている筋書きと大方同じだった
どれもとても古くからある話なんだな


■あとがき
原型は中国の唐の時代にできたと言われる
鶴を助けるのがおじいさんと若者の2種類がある
罠にかかるのと、弓矢を受けるのがある

柳田國男が1932年に採集した『鶴女房』が一般化
木下順二が民話劇を書き直して
1948年『夕鶴』の題名で発表したのが有名になった

貧しい男性が動物を助ける
恩返しに人間に化けて結婚し
見るなというタブーを破ったために去ると言うパターン

創作民話の第一任者である斎藤隆介さんは
女性は去っていく後ろ姿が格別美しいものだ
と感慨深げに言っていた



【内容抜粋メモ】
母親と二人暮らしの貧乏な男は
冬に布団を買いに出かけて
羽に矢が刺さった鶴を見かける

猟師が来て怒るので布団を買うお金を渡し
傷口を洗い、空に放してやる








その晩、道で転んで怪我をしたため
ひと晩泊めてくれないかと女が来る
弓矢を引き抜いた怪我が治る前にもう恩返しに来たんだ 早いな/驚








掃除をしたりご飯を作る様子を見て
母親も気に入り女は男の嫁になる

その年は冬がいつまでも続いた

女:
私が布を売るからそれを町で売って来て下さい
布を織り終わるまで決して中を覗かないで下さい

三日三晩部屋にこもり
4日目の朝げっそり痩せてとても綺麗な布を渡す

街に持っていくと次々値段が上がり
お城の役人が通りかかり殿様に献上することとなり
たくさんの小判をもらう











殿様のためにもう一枚を織ってくれと頼む
お城に持っていくと殿様はとても気に入って
どんどん織らせろと命令する











妻:命の限りやってみます

心配して母親にそそのかされて部屋を覗くと
鶴が羽を取って布を織っている










姿を見られたらここにはいられないと家を出る
どこからかたくさんの鶴が現れ
裸の鶴を包むように雲の彼方に消えていった

鳥の羽って一旦抜けたら生え変わるものなんだろうか?









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