メランコリア

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『へそくり社長』

2008-11-16 22:13:11 | 映画
『へそくり社長』(1956)
監督:千葉泰樹
出演:森繁久彌、越路吹雪、小林桂樹、八千草薫、三好栄子、三木のり平、古川緑波、司葉子 ほか

森繁久彌の大ヒットシリーズの記念すべき第1作目とのこと。
DVD特典として三木のり平の長男・小林のり一が見所解説をしていて、
後のシリーズと初回作との微妙な違い(配役やシチュエーション)がポイントとのこと。
宴会芸でどじょうすくいを演らなきゃならなくなった森繁が隣りのスタジオで撮影していた
三木のり平に教えてくれと頼み、寒い現場で「酒でも飲まないとやってられん」とゆったところ
監督が本当に酒を飲ませて撮った上、三木のり平はそれからレギュラーメンバーになったって秘話が面白い。

story
明和商事を継いだ社長・田代善之助は、毎日、妻の厚子の言いなりで気を遣う日々。
なにかと言うと先代社長のやり方重視で、社長室にも「仕事を愛し、会社を愛し、妻を愛せよ」みたいな言葉が掲げられてる。
ある日、先代社長の娘・未知子が株主総会会議に出席するのを口実に上京。
「男の世界が見てみたい!」と芸者遊びに付き合わされ、大好物のお寿司をドカ食いする田代。
厚子は実家の母親から「妻がちゃんと教育しなきゃいけない。泥鰌すくいなんて下品な芸はやめさせて、
社長たる者、小唄でも習わせなさい」と小言を言われたことから早速お師匠について稽古を始める。
そのお師匠から今度飲み屋を始めたいから出資して欲しいと頼まれ、座敷に呼ばれ初の浮気??!
・・・のはずが、師匠は途中で馴染み客が店に訪ねてきたため帰ってしまう。
待ちに待ったボーナス支給日。慰労会で社員におだてられ、田代はまた泥鰌すくいを披露しているところへ
なにやら慌てて上京してきた先代未亡人と妻、義妹が現れる。

やっぱり若い頃の森繁久彌って色気があってカワイイ!
恐妻家でちょっと頼りない実直だけが取り柄な婿入り社長で、同じサラリーマンの悲哀をネタにしてても
以前観た植木等の大ヒットシリーズのお気楽極楽な無責任男とは真逆なんだよね。
奥さん役の越路吹雪がちとコワイ(パンチのせいか?w
「米食はカラダに悪いってテレビドクターがゆってたから・・・」と毎日サンドイッチやら生のニンジンやらジューサーミキサーで作った野菜ジュースとかをイヤイヤ飲まされてる。
今じゃ欧米食がカラダに悪いってゆうのが定説だから、時代によって健康法も変わってるってことだね

冒頭、社長夫人がダックスフンドを散歩させてるシーンがあって、今と違ってミニダックスじゃなくて
毛の短い大型タイプなのが時代を感じさせる。わんこにはゴハン(だけっ?!)を食べさせてるのが変w

タイトルには第一部って書いてあって、解説にもあった通り、この頃は2部作で創られていて
それぞれ独立しても観られるようにはなってるらしいんだけど、奥さんたちが宴会に乗り込んできて
「社長存続の一大事だ!」ってセリフがあったからやっぱりこの後の話が気になるハンパ感が残った。

社長秘書の小林桂樹とタイピスト司葉子の仲も気になるところ。
今でゆったらOAオペレータの元祖?昔のタイプライターみたいのを打ってるのが面白い。

TSUTAYAにこの社長シリーズがずらっと揃ってたから他も観てみたい。


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