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心と脳の白熱教室 第4回 あなたの性格は変えられるか

2015-08-29 15:49:01 | テレビ・動画配信
心と脳の白熱教室 第4回 あなたの性格は変えられるか

心と脳の白熱教室 第2回 本当の楽観主義とは
心と脳の白熱教室 第3回 あなたの中のサイコパス

今回がこのシリーズの最終回。
内容的には、エレーヌ教授の「第2回 本当の楽観主義とは」のつづき。
今回も、サニー・ブレイン(楽観脳)とレイニー・ブレイン(悲観脳」
俳優のマイケル・J・フォックスさんの例も出てくるから、リンク先を参照のこと。


【内容抜粋メモ】

例:
1歳違いの兄弟がいた。ジョーイは企業家。ダニエルは節約家で教師をして幸せだった。
ジョーイは、ダニエルを投資に誘ったが「ギャンブルみたいなことは止めておけ」と言った。
それでも、ジョーイのビジネスは成功して、億万長者になっている。


楽観脳と悲観脳
性格は遺伝子に関係するか?、先天的か後天的か?、環境、友人関係で決まるのか?が今回のテーマの焦点。

例2:
2人の子育てをしている母親が、2人を平等に育てたが、2人の性格には違いが出てきた。

最近の研究では、遺伝子だけが問題ではなく、環境や友人関係などが相互的に作用すると考えられている。


セロトニン運搬遺伝子


楽観脳と悲観脳には、「恐怖」と「快楽」が影響する。
ハッピーになると・・・・・・ドーパミンが大量に出る。
うつ・社会不安になると・・・セロトニン運搬遺伝子がたんぱく質を作り、回路を作る。

遺伝子は、長さによって楽観脳と悲観脳に影響するが、良い・悪いで判断するものではない。
人によって違ってくる。



注意バイアスのテスト
 

好ましい写真と、そうでない写真を一瞬だけ画面に映し、その後、小さなマークを出し、
左右どちらに出たか、ボタンを押す反応の速さを調べた。

楽観脳:好ましい写真のほうのマークに素早く反応→「セロトニン運搬遺伝子」は長い
悲観脳:好ましくない写真のほうのマークに素早く反応→「セロトニン運搬遺伝子」は短い

人の意識がどこに向いているかが分かった。
悲観脳の人の意識はネガティヴにより強く反応していることが分かる。


遺伝子による「うつ病」の発症リスク
セロトニン運搬遺伝子とうつ病に関係があるか大規模な研究をした。
3歳児を対象にして、その後23年間、26歳まで長期的に観察した。
その都度、健康をチェックし、面接をし、恋愛、両親や周りとの人間関係などを聞いたが、
悲観脳のうつ病発症リスクには変化がなかったことに驚いた。



しかし、3つ以上、なにか深刻な経験をした場合(肉親の死、性的虐待など)、うつ病の発症リスクは高かった。
※決定的な結果ではない。



一方、「セロトニン運搬遺伝子」が長い人たちは、平均値だった。

これから分かることは、「セロトニン運搬遺伝子」だけが関係しているわけではなく、
その他の要因も相関しているのではないかと、今研究が進められている。

遺伝子+環境の相互作用、その組み合わせにプラス、マイナスがあると思われる。
「リスク遺伝子」は、周りの影響を受けやすいため、悪い影響も受けやすい。

以前は、マイナスのほうばかり研究されてきたが、「遺伝子は柔軟だと考えるべき」と根本的に研究が変わった。



子どもの幸福度の観察

2000人の子どもを対象に研究された

この2つの例でいうと、遺伝子が短くても、良い環境で育つと幸福度がもっとも高かった!



自分の性格は変えられるか?
「注意バイアステスト」は、訓練にも使えると分かった。
やりたいだけやらせて、マークがポジティヴに向かうように繰り返すと、意識もポジティヴに変わる。
その際、遺伝子を調べたところ、訓練によって「負」のバイアスが「正」にシフトした。


マイケル・J・フォックス氏の場合
マイケルのドキュメンタリーを撮り、「注意バイアステスト」をやってもらった。
彼は、昔から楽観主義だという自覚があり、プラスに素早く反応したが、「セロトニン運搬遺伝子」の長短は中間的だった。

生育歴では、父は安定志向で、マイケルがアートの進路を選んだ時に、猛反発した。
未来予測が得意な叔母がいて「マイケルは大丈夫」というひと言に父も納得したため、
マイケルは自分の進みたい道を選ぶことが出来て、成功した。

社会には「社会的圧力」が存在するため、
周りに1人でも、支えてくれる、信頼できる大人がいるということが重要。それは親である必要性はない。


まとめ~考え方をシフトする
「遺伝子」は変更できない。
「環境」のコントロールも難しい。
「自分の見方、ものごとの捉え方」は変えられる。

例:
「脳の成長は7歳で止まる」と、以前は信じられていた。
しかし、最近の研究では、脳はより柔軟で、「負」から「正」へのシフトは可能だと分かった。

例2:
俳優のレオナルド・デカプリオは、映画『アビエイター』で実在したアメリカの大富豪、ハワード・ヒューズを演じて賞をとった。
ハワードは「強迫性障害」を抱えていたため、デカプリオは役作りのために、実際の患者と会って話したり、調べたりして、
映画の撮影中はリアルになりきっていたため、撮影後に「強迫性障害」が残ってしまい、精神科に通い、
認知行動療法を受けた結果、回復できた。

ポジティヴな行動、自分の感情をコントロールする感覚などは重要。
落ち込んでいる時も、幸せであるかのように行動することも効果がある。
音楽を聴く、日光を浴びる、スイーツを食べるなど、
楽しいことはたくさんあるが、日常、仕事をしていると、楽しむことを皆忘れている。

ジムに通うことなどと同様に、たとえ10分間でも1年間以上、長期的にやり続けることが肝心


タクシードライバーの海馬の訓練
道が複雑なロンドンでは、タクシードライバーになるためには厳しいテストがあり、70%が不合格となる。
地理をよく知っていて、もっとも短時間で客を目的地に運ぶための「空間記憶力」が必要。

「空間記憶力」には「海馬」が関係している。
ロンドンのタクシードライバーと、一般人の海馬を比較してみたら、タクシードライバーのほうが海馬が大きかった。
→海馬が日々の訓練により発達したということ。

有名なギタリストの脳も研究したところ、練習量と脳の発達が関係していたことが分かった。



「マインドフルネス」~メンタルトレーニングで変わる


【ブログ内関連記事】
うつと不安の認知行動療法@淑徳大学公開講座
ぼんやりパワー&ひざ痛@あさイチ
(ここで「マインドフルネス」が出てくるとはねえ/驚

「マインドフルネス」は実生活でも役立つ。

呼吸法
雑音をシャットアウトする
10分間、頭の中をからっぽにする→休まる

これを8~9週間続けると、脳内の制御領域が強化されていた。


例:
怒りを抑えられない男性がいた
「マインドフルネス」を半年間、訓練したら改善した。
酔っ払いにからまれ、怒りがわいたが、「マインドフルネス」でいったん冷静になり、
客観的に考えて、その場を去ることにした。


毎日つづけること
カンタンではないが、毎日続ければ、楽観的に変わることができる。

常に楽観的でいる必要はない
変わりたいと思う人もいれば、悲観的なままでいいという人もいる。
しかし、楽観的でいることは健康にも良いと証明された。
シフトするかしないかはあなた次第。


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