メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

『ローズ・イン・タイドランド』

2008-09-06 18:39:22 | 映画
『ローズ・イン・タイドランド』~TIDELAND(2005)イギリス/カナダ
監督:テリー・ギリアム 原作:ミッチ・カリン
出演:ジョデル・フェルランド、ジェフ・ブリッジス、ジェニファー・ティリー、ジャネット・マクティア、ブレンダン・フレッチャー ほか

「目を閉じて必死に頑張れば パパの夢の中で目覚められるかも...」

『不思議の国のアリス』をベースにしたファンタジー。。とはいえ、『未来世紀ブラジル』、
『12モンキーズ』などを撮ったモンティ・パイソン出身のテリー・ギリアム最新作とあれば
びっくりするほど毒々しい仕上がりに/苦笑 食事の前とかにはおススメしません。。

story
ローズの父はロックシンガー。自堕落な母親と共にヤク中で、ローズは毎日「短い休暇(vacation)」の用意をしてあげる。
ある日、overdoseで母が急死。ショックを受けた父親は発作的に夢の地目指して、娘と旅に出る。
着いたのは祖母の家。が、すでに祖母は亡く、そして父もまた。。
近所に住むデルは、昔、家に火をつけてを殺した復讐として片目が蜂にヤラれてる。
弟のディケンズは庭に作った潜水艦の船長で、新幹線を「巨大サメ」と呼んで「いつかやっつけてやる」と言う。
ローズの友だちは頭だけになった人形たちだけ。
ワンダーランドならぬタイドランドでの夢と現実が交錯したファンタジー。。

tideland:1 干潟(ひがた) 2 領海内の海底の地
主演の美少女は『サイレントヒル』で印象深いジョデル。
今作でもこんなドギツクてへーき?って心配になるほど堂々とした演技。
今作自体はR-15指定だけど、彼女自身、当時11歳の未成年ですけど。。
ジェフ・ブリッジスもかなりの汚れ役。途中から剥製にされちゃってるし凹凹凹

虐待されてる子どもが親のことを時にかばう発言をするように、たとえどんな親であっても、
子どもにとっては、衣食住すべてを頼らざるを得ない親の存在は全能。
何か自分にとって耐えられないことが起こった時のココロの守り方としてモノまたは頭の中に
別人格を作って、不都合な体験の記憶はそちらに任せてしまうってどこかで読んだことがある。
人形の頭相手に一生懸命喋って、厳しい現状を創造の世界にすり替えてる少女の物語りは、
滑稽に見えて、実は相当根の深い問題が眠ってる。
イギリス×カナダらしい映画だなw

色鮮やかな草原や、絵みたいに荒廃した家、飛び交うホタル、水中シーンなどの映像はキレイ。


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