※「小川未明まとめ」に追加します
小川未明さんの架空社からのこうした絵本はあと数冊で
近所の図書館で借りられるのは限られてきたから
他館から借りなければならない
もっとこうした1話で1冊の絵本で楽しみたい
かわずとはカエルのこと
本文中ではカエルと表記している
「ぶと」ってなんだろう?
絵からするとブヨみたいな虫かな
あまりに詳しく描かれていて
虫が苦手な私にはちょっと直視するのが怖い/汗

2006年初版
こしだミカ
1962年 大阪市生まれ
生き物への温かでユーモラスな視線が
立体造形などの創作活動を支えている
井の中の蛙ということわざをそのまま絵本にしたようなお話
「井の中の蛙大海を知らず」の意味
そもそも捕食者としての虫がカエルに話しかけるって
ものすごいリスキーじゃない?
氷の張った池の中でとんでもなく長い間枯れそうに弱っている水草はまるで私自身のようで
太陽のような絶対的な恵みにすがる気持ちがとてもよくわかる
よく太陽は男性、月は女性名詞で表されるけれども
この絵本でも太陽がおじさんみたく描かれている
【内容抜粋メモ】
やっと春が来て、水草は太陽を見ると
心がいっぱいで涙ぐんで訴える


もしあなたが暖かく照らさなかったら
私は本当にこごえて死んでしまったでしょう
もう私を見捨てないでくださいまし
私はこの池に住んでいるカエルと気質が合わないので
常に苦しめられますが
カエルのほうが私より強い
カエルは雨が好きで
いつも雨が降るよう訴えますので悩まされています
太陽は水草の訴えを聞いて頷く

カエルに向かって
私はこの大空を毎日東から西に自由に歩いている
お前はその池を泳ぎ回ることができる
私は空の大王と呼ばれている
お前は池の王様だ
だから私が全てのものに恵み深いように
お前は池のものに対して親切でなければならないと諭す
カエルはとんまだけれども(笑)人がよく得意になってしまう
それから毎日池をおさめるために一生懸命になる

春の日のこと
1匹のぶとが話しかけてきた

あなたは世間がどんなに広いかまだ知らない
私は馬について遠方まで行き
よそにはもっと大きな池、大きな森
賑やかな街がたくさんあって
こんな池はてんで問題にならないと話す

カエルはとても信じることができないほど驚く
まだそのことを誰かに話さず
今度聞かせてやろうとぶとが言うので
しばらく考えて
このぶとを飲んでしまえば
誰にも知られる心配もなくなるだろうと考え
頭から飲み込んでしまう

ぶとが言う世間が自分の頭の中に入ったと思ったが
見えないため
ぶとが嘘を言ったのだと信じてやっと安心する
これでぷっつり話が終わってしまっている
自分のいる場所だけを見て生きていると
どれだけ考えが偏ってしまうかと考えさせられた
それまでなにも深く考えずにのんびり暮らしていたのに
王さまと言われてから、急に忙しくして
ノイローゼ気味になってしまったカエルも可哀想だ
太陽は宇宙と同じで、だれにでも等しく照るのがほんとうだよね


小川未明さんの架空社からのこうした絵本はあと数冊で
近所の図書館で借りられるのは限られてきたから
他館から借りなければならない
もっとこうした1話で1冊の絵本で楽しみたい
かわずとはカエルのこと
本文中ではカエルと表記している
「ぶと」ってなんだろう?
絵からするとブヨみたいな虫かな
あまりに詳しく描かれていて
虫が苦手な私にはちょっと直視するのが怖い/汗

2006年初版
こしだミカ
1962年 大阪市生まれ
生き物への温かでユーモラスな視線が
立体造形などの創作活動を支えている
井の中の蛙ということわざをそのまま絵本にしたようなお話
「井の中の蛙大海を知らず」の意味
そもそも捕食者としての虫がカエルに話しかけるって
ものすごいリスキーじゃない?
氷の張った池の中でとんでもなく長い間枯れそうに弱っている水草はまるで私自身のようで
太陽のような絶対的な恵みにすがる気持ちがとてもよくわかる
よく太陽は男性、月は女性名詞で表されるけれども
この絵本でも太陽がおじさんみたく描かれている
【内容抜粋メモ】
やっと春が来て、水草は太陽を見ると
心がいっぱいで涙ぐんで訴える


もしあなたが暖かく照らさなかったら
私は本当にこごえて死んでしまったでしょう
もう私を見捨てないでくださいまし
私はこの池に住んでいるカエルと気質が合わないので
常に苦しめられますが
カエルのほうが私より強い
カエルは雨が好きで
いつも雨が降るよう訴えますので悩まされています
太陽は水草の訴えを聞いて頷く

カエルに向かって
私はこの大空を毎日東から西に自由に歩いている
お前はその池を泳ぎ回ることができる
私は空の大王と呼ばれている
お前は池の王様だ
だから私が全てのものに恵み深いように
お前は池のものに対して親切でなければならないと諭す
カエルはとんまだけれども(笑)人がよく得意になってしまう
それから毎日池をおさめるために一生懸命になる

春の日のこと
1匹のぶとが話しかけてきた

あなたは世間がどんなに広いかまだ知らない
私は馬について遠方まで行き
よそにはもっと大きな池、大きな森
賑やかな街がたくさんあって
こんな池はてんで問題にならないと話す

カエルはとても信じることができないほど驚く
まだそのことを誰かに話さず
今度聞かせてやろうとぶとが言うので
しばらく考えて
このぶとを飲んでしまえば
誰にも知られる心配もなくなるだろうと考え
頭から飲み込んでしまう

ぶとが言う世間が自分の頭の中に入ったと思ったが
見えないため
ぶとが嘘を言ったのだと信じてやっと安心する
これでぷっつり話が終わってしまっている
自分のいる場所だけを見て生きていると
どれだけ考えが偏ってしまうかと考えさせられた
それまでなにも深く考えずにのんびり暮らしていたのに
王さまと言われてから、急に忙しくして
ノイローゼ気味になってしまったカエルも可哀想だ
太陽は宇宙と同じで、だれにでも等しく照るのがほんとうだよね

