ひとりの女がいた
路地の隅に立っていた
都会の渦に飲みこまれては吐き出され
片手をいつもジーンズのポケットにつっこんで
いつになってもとれない
いつかの夏の日焼けで外した指輪のあと
思い出をただ追うばかりの目で
たったひとり
次は誰を愛そうか
ただ待っているだけの髪で
彼女の名を誰も知らない
かならず一度通りかかる女
1987年作
路地の隅に立っていた
都会の渦に飲みこまれては吐き出され
片手をいつもジーンズのポケットにつっこんで
いつになってもとれない
いつかの夏の日焼けで外した指輪のあと
思い出をただ追うばかりの目で
たったひとり
次は誰を愛そうか
ただ待っているだけの髪で
彼女の名を誰も知らない
かならず一度通りかかる女
1987年作