匂い攻撃に耐えられなくなって屋上から下りる途中、階下を覗き見ますと、鮮やかな色の皮製品が展示されていました。なめし工場のすざましい現場の様子と、出来上がった皮製品展示場のギャップはたいへんなものです。
染色槽から取り出した皮を開店するドラムのような装置であらっているのでしょうか。現場で唯一機械らしいものが動いていました。
赤、黄、青などの染色液が入った桶になめした皮を入れる作業など、中世から伝わる手作業の現場は、見る者に衝撃すら感じさせます。
ビルの入口で強い匂いのするハーブのような葉っぱが手渡されました。屋上に立って初めてその意味がわかりました。皮をなめす現場を見下ろす場所は大変な悪臭が襲う場所でした。葉っぱを鼻に付けていなければその場にいられないほどです。
