まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

蓮根掘/新雑句雑感(35)~プロローグ5の始まり

2015-12-23 04:44:01 | 新雑句雑感
冬夕焼皆が見ている信じたし  冬耕すかつて地主の子と呼ばれ  冬耕やガーデニングも農なりき  何もかも捨てて冬田の暗がりに  冬景色あの世はたぶんこんなふう  泥んこで生まれたばかり蓮根掘  蓮根掘る巨大なブーツ蠢めけり  蓮根掘見たことのなき景色見ゆ  人間の臭いと違ふ蓮根掘  蓮根堀泥にまみれた人ばかり    

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虎落笛/新雑句雑感(34)~プロローグ5の始まり

2015-12-23 04:27:10 | 新雑句雑感
虎落笛誰かの腕ちぎれ飛ぶ  人間に生まれて遠し虎落笛  地獄まで聞こえて来そうな虎落笛  虎落笛この世に生まれてわかること  ストリート・ミュージシャンにも聞えているはず虎落笛  ひゅーひゅーと亡母の呼ぶ声虎落笛  人参をクレソンと呼び丸かじり  山茶花や母の系図に我れもをり  早過ぎる焚火に誰か黙しけり  人生は一度と知らず冬の虹

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凍星/新雑句雑感(33)~プロローグ5の始まり

2015-12-19 17:25:42 | 新雑句雑感
人間の死は一瞬のこと冬満月  冬三日月一日二日は忘じけり  兄妹なれど音立つるなき神渡し  凍星の凍つるにまかせ空仰ぐ  寒凪や愛とはアガペの愛のこと  北風を拒む姿勢で父待てり  冬凪や恋愛不能症候群  ウチナーグチここでは寂し報恩講  寒オリオン人間探求話尽く  関西弁で好きとは嫌い空っ風  ながいながい坂道のあり虎落笛  絵に描いたやうなやさぐれ雪女郎  レノン忌の時雨は強く一度きり   

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夢なかば/新雑句雑感(32)~プロローグ5の始まり

2015-12-17 04:19:06 | 新雑句雑感
冬晴の爆音隣家に子のひとり  デスマスク冬日にかざす夢なかば  冬晴やマツコ・デラックスといふ白さ  寒晴や生涯小男を通す  冬日満つ二十一世紀の虚子はなく  死者のごとく追いつ追われつ冬日中  人類は滅ばず凍空の続きをり  凍雲や十五で上京恋あまた(Tさん)  冬の雲流れて故郷捨てし過去  終電のどこかで続く冬の月  人生に指針はなくて寒暮中  

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師は八十五歳/新雑句雑感(31)~プロローグ5の始まり

2015-12-17 04:01:15 | 新雑句雑感
冬の日の師は八十五歳うつつなり  冬の日や夢あれば夢ほとばしる  冬暁の何の伽藍ぞ馬奔る  寒暁のこの道たどれば滅ぶ家  冬晴の上野に蒼き兵馬俑(国立博物館で開催中)  短日や本所松阪吉良邸址  短日の渋谷に佇てばもののけす  金龍香一本燻らす霜夜かな  暴走機関車寒夜のビデオ店揺らす  ファミレスの二人影なす寒暮かな  寒夜行「おおかみこども」の続編あり  夜半の冬白夜に続く闇夜あり

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