まほろば俳句日記

毎日見たこと聞いたこと感じたことを俳句にします。JーPOP論にチャレンジ。その他評論・エッセー、学習ノート。競馬も。

【通信句会】焼芋の甕にけぶりし昭和かな まほろば特選*焼芋カー&昼カフェ付/一句鑑賞*結社編

2021-02-05 13:24:15 | 句会レポート
昨年1年間、新型コロナに明け暮れましたが、それに加えて年末年始にトラブル続きでした。そのせいで大好きな新年の句を怠って来ました。唯一良いことと言えば、結社の主宰の評価が高まって来ていることです。その伏線として幹部の方々がベスト10句に度々選んでいただいていることがあるようです。この結社は戦前の新興俳句を継承する地方結社ですが、その東京支部の昨年の新年句会に初出席したところ、早速翌月から通信に変わりました。それも丸一年に及び、二度目の緊急事態となりました。本誌と相俟って何とか飛躍のキッカケを作りたいものです。最新の句会の結果は今日か明日届きますが、そうなると自分の成績ばかりに目が行くことになります。そこで私の選句結果を振り返っておきたいと思います。

◎焼芋の甕にけぶりし昭和かな (作者未詳) 
一見、焼芋が甕の中でけぶっているというだけのありふれた光景ですが、私はそれだからこそ特選にいただきました。焼芋→けぶる→昭和もつき過ぎると考えられなくもないでしょう。しかし、この【昭和】の光景を何より尊いものであると感じます。これを俳句形式にとっての普遍的な言語表現と認識するだけではなく、宙ぶらりんながら私自身も含む21世紀人類にとって捨て去ることの出来ない普遍的な生活体験として胸の奥底に刻み込んでおきたいのです。現在ではネット販売などでホーロー製の比較的小さな家庭用のものも普及しています。都会でもよく見かける石焼芋のリヤカーに積まれているのも、よく見ると清潔であか抜けています。スーパーやコンビニのものは言わずもがなでしょう。故郷で親に言われて路地裏の行列に並んで、新聞紙で包まれた焼き立ての所謂焼芋とは別物に成り果ててしまいました。それでも捨てがたいあの暖かさ、懐かしさは何ものにも替え難いものです。帰宅後にその他の句について書きます。・・・《続く》

COFFEE LOUNGE

昭和の光景 残念ながらリヤカー式の焼芋屋は見当たりませんでした。