新型コロナのため3月から通信(郵送)に変わりました。会場から徒歩10分の所に上野不忍池(私の一人吟行地)もあり、終了後楽しみにしていましたが止むを得ません。災い転じて福となすの譬えの通り、通信句会は思わぬ果実を産みました。互選に加えて主宰の選と添削が加わるようになりました。主宰は超大物女流俳人です。参考にして下さい。
〇長き夜の昭和天皇独白録 2点(主宰〇は含まない)
・人類に語れぬ歴史夜長あり 2点
〇古書店に廣太郎句集夜長来る 0点
1句目は『よく句材に取り組まれたと感心。季語動きません。』と結社ナンバー3の選評。ナンバー2の支部長も同感。主宰も〇秀逸。2句目は主宰没。具体性に欠けるためか。3句目は0点ながら主宰〇秀逸。支部長評は『中七はそれぞれ何でも入ります。むずかしいです。』と否定的。それでは何故主宰は選んだか。支部長の言う【何でも入る】中七にあえて【廣太郎句集】をぶつけたわけでした。主宰の選句眼は大したものです。いずれにしても今回は凡句ばかりでした。
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今回の最高(8)点句。
飛ぶ鳥の切り絵にも似て秋の暮 主宰は並選でした。
次(7)点句。
新米や小さく握るを母の手に 主宰〇秀逸(添削や→の)
私の選6句。
熟柿落つ朝の園児のガチャガチャと 1点(私だけ) 主宰没(添削略)
ハレの日や母の十六ささげ飯 4点 主宰〇秀逸
十月や音の集まる運動場 1点 主宰没
色味良き浮気心というダリア 1点 主宰没
やや寒のマンゴプリンを分ち合う 2点 主宰〇秀逸(マンゴー)
お母ちゃんと孫に呼ばせて花八つ手 1点 主宰〇秀逸