目醒まさせてやるといいと思う 2014-02-23 02:36:56 | 文学 シートンの「動物記」は、熊や鹿やその他の生きものの何ともいえない面白さから、その面白さにつれて我知らずその生活を観察してゆく、その過程を大切なところとして読まれなければならない本であろう。特に、少年少女が、シートンの「動物記」に感興を動かしたら、心ある大人はそれを機会に、子供たちが何でも面白く思えた物事について根気よく観察してゆく、その面白さとでもいうものを目醒まさせてやるといいと思う。 ――宮本百合子「シートンの「動物記」」