(19.12.2 4項追加)
凶歉(きょうけん)
凶は、常用です。歉は、本試験初出題です。「辞典」の見出し語としては、訓読みの【歉(あきた)りない】だけです。見出し語一つの漢字です。 見出し語一つの漢字は、その見出し語だけ学習すると書いてきましたが、高得点狙いの場合は更に学習が必要でしょう。既に書いてきたとおり、
1, 訓の見出し語のある漢字は、見出し語でない音や音熟語も学習する
歉然(けんぜん)、歉歳(けんさい)、自歉(じけん)が「辞典」に載っており、本問はこれから推知。
という方法が考えられます。他には、
2,過去問出題漢字と類義の漢字の音は学習する
歉と同じ音符を有する慊については、
【慊(あきた)りない】15-3Y 17-3Y
が出題されています。慊には、音熟語の見出し語【慊焉】(けんえん)もあり、「合格ノート」TEST11の2に書き取りで出題されています。
慊を学習する際、「辞典」の親字の意味欄を見ると、
①あきらりない。満足しない 類 歉ケン
とあります。慊と歉は、どちらもあきたりないという訓があり、同義の漢字です。同義または類義の漢字は音が同じということがあります(ex. 覬と冀 キ)。慊と歉は、音符も兼(ケン)で共通ですから、どちらもケンと読むと憶えておけばいいと思います。
3,音符を、普通に読む
兼の音符字で、見出し語のある字音は、ケン、ゲン、レンの三つです。この内、ゲンと読むのは、機嫌(キゲン)の嫌一つです。また、レンと読むのは、廉と簾の二つだけで、他はケンです。兼の音は、ケンだけですから、歉も素直にケンと読めば正解できます。19-1の麕至(キンシ)と同じです。
4,問題集は、見出し語のない「辞典」の音訓も学習する
歉は、「問題と解説」(36頁)に歉歳の読みが出題されています。学習範囲を「三点セット」に絞るという観点から、 「合格ノート」も「成美堂本」も、「三点セット」以外の問題は無視するとしてきました。この観点からすると、歉歳も無視することになります。憶えるべき事を少なくして合格を目指すという点からは現在も有効と考えますが、高得点を目指す場合は、無視をせずに憶えた方がいいのでしょう。
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