塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り クローズアップ番外編 色絵かるかや文鉢

2013-12-22 05:55:10 | ミュージアム巡り_2013
 4ヵ月ほど前になるが、東京国立近代美術館工芸館で9月14日
から始まった「クローズアップ工芸」展(前期:~10月20日、後
期:~12月8日まで)を初日に観賞した。今回は特別展とのことで、
5名の作家作品(鈴木長吉、富本憲吉、松田権六、森口華弘、小名
木陽一)が展示されており、展示品の撮影は不可であった。

 しかし、人間国宝&匠のコーナーに展示されている作品は撮影
可能なので、十数点の作品を取り上げてみた。
 まずは、十三代今泉今右衛門さん(1926~2001)の作品「色絵
かるかや文鉢」(Bowl、grass design、overglaze enamels、磁器、
1969年)。
 十三代今泉さんは、色鍋島の伝統技術を保存する会の長であり、
また個性的な創作活動も展開しなくてはならない。代を継ぐこと
ほど難しく、二律背反のジレンマに悩まれたという。
 49歳で先代から十三代を襲名すると、そこからさらに努力が始
まり、初期伊万里の染付を閃きに、吹墨(ふきずみ)の技法を編み出
されており、この色絵磁器で人間国宝(1989年)に認定されている。
 作品は秋のイネ科の多年草「刈萱」が描かれており、器の内側の
の円を利用され、茎の長さや穂の実も細かく描写されている。
(MOMAT:千代田区北の丸公園1-1)

最新の画像もっと見る