塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り クローズアップ番外編 蛸図大皿

2013-12-27 05:43:46 | ミュージアム巡り_2013
 続いては、足開き蛸が描かれたバーナード・リーチさん(Bernard
LEACH、1887~1979)の作品「Large dish、octopus design、陶器、
1925年)。
 リーチさんは香港生まれの親日家イギリス人で、陶芸家でもあり
画家、デザイナーでもあった。柳宗悦に協力して民芸運動に加わり、
実用的な日用陶器の制作活動を由とした。
 蛸の足といえば8本、確かにこの皿の絵は8本が描かれている。
ところが蛸の足は2本で、残りの6本は腕であることが学術的に証
明されている。
 もし、このお皿が手に入ったら、活き蛸の足と腕の薄造りをフグ
の盛り付けのように盛って頂きたい。

 続いては、バーナード・リーチさんとも親交のあったオーストリ
ア・ウィーン出身でイギリスを拠点に活動した陶芸家、ルーシー・
リー(LucieRIE、1902~95)の「マンガン釉線文鉢」(Footed bowl
with Radiating sgraffito with manganesq、磁器、1970年)。本名は、
Luzie GOMPERZ(ルツィエ・ゴンベルツ)。
 第二次世界大戦が勃発する前に英国に渡り陶芸の道を進むが、初
期の頃はボタンの製作で生計を立てるものの、陶芸活動だけでは苦
労ばかりで、俗に言う“キャベツ”を食べる生活が続いたという。
 この作品はマンガンの釉薬を使い、それを削ぎ落とした技法を用
いた作品。
(MOMAT:千代田区北の丸公園1-1)


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