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塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り トーハク_12秋 しかみ

2012-12-30 06:13:12 | ミュージアム巡り_2012
 面「しかみ」は、激しくつり上がった眉と深い眉間の皺、4本の
牙が凶暴な性格を表している。肌はやや赤みがかった肉色、目には
金メッキした銅板を嵌め、歯は金泥に塗られている。
 能「大江山」では源頼光に退治される酒呑童子の後シテ,「土蜘蛛」
では源頼光を苦しめる土蜘蛛の精魂が、この面を用いている。
(台東区上野公園13-9)

ミュージアム巡り トーハク_12秋 大飛出

2012-12-29 03:55:45 | ミュージアム巡り_2012
 金色の肌で丸々と目を剥き、口を開いた面「大飛出」(おおにび
で)。能「嵐山」で桜を見に来た老夫婦の前に出現する蔵王権現や、
「国栖」では吉野の逃れた大海皇子の将来を約束する蔵王権現の
役で用いられる。

 この面はダイナミックな彫りと繊細な毛描きが特徴。
(台東区上野公園13-9)

ミュージアム巡り トーハク_12秋 大べし見_2

2012-12-28 05:58:50 | ミュージアム巡り_2012
 この「大べし見」も「是界」や「車僧」、「鞍馬天狗」の天狗の
役に用いられる。
 面裏に「三光坊作 大べし見」の金泥書の他に「歌舞」と読める
陰刻がある。これは室町時代後半の面打ち師、越前出目家・初代満
照作の印である。彫りが鋭くてシャープ。
(台東区上野公園13-9)


ミュージアム巡り トーハク_12秋 大べし見

2012-12-27 05:59:32 | ミュージアム巡り_2012
 「大べし見」は、口をへの字に閉める吽形の鬼を表している。能
「是界」や「車僧」では人間界に害をなそうと現れ失敗する天狗を、
また「鞍馬天狗」では牛若丸の守護を約束する天狗の役に用いられ
ている面だ。
 面の裏側には「大蔵家面」と記され、狂言の一流派である大蔵家
に伝来していることが判る。
(台東区上野公園13-9)


ミュージアム巡り トーハク_12秋 大天神

2012-12-26 05:57:53 | ミュージアム巡り_2012
 この面「大天神」は、菅原道真の怨霊が天神として祀られたこと
に由来する。世阿弥の「申楽談義」に父・観阿弥の時代からあった
と記されている。天上の神の役に広く用いられている。
 瞳を下に寄せるのは、鎌倉時代以降に描かれた天神画像によると
ころが大きい。頂点部を一度水平に切り離してから、再度接合され
ている珍しい面だ。
(台東区上野公園13-9)