塩哲の空即是色

日々の徒然日記

ミュージアム巡り 旗本御家人の仕事 御嫡子様御実録

2014-02-05 05:40:11 | ミュージアム巡り_2014
 国立公文書館で2013年10月5日から24日まで「旗本御家人お仕
事いろいろ」と題した特別展が開催されていた。同館では、これま
でに御家人シリーズは2回開催されており、今回が3回目で江戸時
代の幕臣関係の資料が展示されていた。

 その中には「御乳持」や「天文方」「書物方」の活動や、将軍の
身近に仕えた小姓や小納戸の仕事ぶりを伝える資料もあり、まさに
“お仕事いろいろ”で貴重な展示物を拝見した。
 その第1弾が「大奥の女性たち」をテーマとした資料が並んでい
た。大奥で働く女中の数は将軍付だけで百数十人を数え、その仕事
内容も様々。
 「御嫡子様御実録」(全九冊所蔵)は、11代将軍・徳川家斉が安永
2年(1773)10月3日に、徳川三卿のひとつ一橋家の当主・徳川治済
の長男として江戸・一橋屋敷で誕生し、幼名・豊千代のことが記さ
れている。

 内容は、生母の中臈「おひて」(のちの“おとみの方”)の懐妊着帯
に始まり、豊千代が箸初や袴着などの通過儀礼や天然痘、水痘を済
ませて成長する過程が天明元年(1781)まで記されている。

 出産のひと月以上前から医師と共に産婆「薩摩姥」が泊まり込み、
9月に入ると産婆の助手“添いは”も泊まり込む。
 誕生後は、旗本・谷口内藏助の妻は「御乳付」を務め、次いで複
数の女性たち(幕臣の妻や娘)がお乳を飲ませている。その女性たち
を「御乳持」と呼ばれていた。
 そしてその後、豊千代は天明元年5月に10代将軍家治の世子とし
て江戸城西丸に入城する。
(NAJ 千代田区北の丸公園3-2)


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