コンプレッサー修理会社の機械修理日記

~産業用エアーコンプレッサ、ブロワ、真空ポンプなどの機械修理・メンテナンス会社の日常を書いていきます

スクリュコンプレッサ内部の構造 1

2009年11月24日 | コンプレッサ
日立製空冷オイル式スクリュコンプレッサの内部の写真を撮影致しました。
型式はOSP-37M6A、空冷式、出力は37kWです。
若干古い機種ですが、内部の基本構造は現行機種とほぼ変わりありません。
各ユニットについて簡単にご説明致します。


まずは吸込フィルタです。ここからエアーを吸い込みます。
フィルタエレメントでゴミ、埃などがコンプレッサ機械内部に
侵入しないようにしています。画像は内部のエレメントをご覧
頂くために蓋カバーを外してある状態です。



吸い込まれた空気は、まず吸込絞り弁を通ります。画像左側が
吸込フィルタで、画像中央が吸込絞り弁です。
吸込絞り弁は運転中の圧力に応じて、弁が開いたり、閉じたり
無段階で動いて空気吸込量を調整します。空気圧力が低くければ
(消費空気量が多ければ)弁を開き、空気圧力が高ければ(消費
空気量が少なければ)弁を閉じます。
こうして無駄なく吸い込む空気量を調整して、圧縮機本体(画像下側)
に空気が送り込まれます。



圧縮機で圧縮された空気は、オイルと空気が混ざり合った状態です。
その空気からオイルだけを除くのが、オイルセパレータです。画像の
筒状のシルバーのケース内にエレメントが入っています。
エレメントが劣化すると圧縮空気中のオイル混入量が増える事になり
ますので、結果的にコンプレッサ内のオイル量が減少します。
また新品のエレメントでも完全にオイルを捕集するわけではありません
ので、圧縮空気中には若干のオイルが混入しています。


もう少し画像を撮影しましたので、続きは次回にします。


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