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コンプレッサー修理会社の機械修理日記

~産業用エアーコンプレッサ、ブロワ、真空ポンプなどの機械修理・メンテナンス会社の日常を書いていきます

ドレン処理装置

2009年10月15日 | その他の機器
ドレン処理装置とは、オイル式コンプレッサで圧縮空気を作る際に発生するオイル
が混ざったドレンをオイルだけを除去して清水にする装置です。

なぜドレンにオイルが混ざるのでしょうか。
オイル式コンプレッサでは、圧縮空気を作る際、オイルを潤滑剤として使用してい
ます。そのオイルが圧縮空気に微量混入してしまうのです(オイル式コンプレッサ
では段々とオイル量が減っていきます)。
次にドレンとは、圧縮空気を作る時、飽和水蒸気量を超えた空気中の水分がドレン
水として出てくるものです。
つまりそのドレンに微量のオイルが混ざって出てくるのです。

このドレンをそのまま排水溝や河川などに流すとオイルを流している事と同じ事に
なりますので、環境破壊に繋がります。
それを防ぐために、オイルが混ざったドレンを一度ドレン処理装置に通過させ、オ
イルのみを除去し、清水として放流しなければなりません。

ドレン処理方法は、特殊なフィルターにドレン水を通過させ、オイルだけを吸着さ
せる方法があります(他にも様々な方法があります)。


下画像は、フクハラ製のドレン処理装置(LSD型)の油分吸着をするための槽、
LAB槽です。槽の中にフィルタエレメントが詰め込んであります。このフィルタ
は永久に使えるわけではなく、寿命があり、一定量のドレン(オイル)しか処理で
きません。それを超えると処理できないオイルを含んだドレンがそのまま流出して
しまいます。それを防ぐため、定期的に槽を交換します。



画像には写っていませんが、LSD型の場合、その他、DO槽の内部エレメントも
同時に交換します。


(株)フクハラ
http://www.fukuhara-net.co.jp/index1.htm


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(株)新生エンジニアリング http://shinsei-eng.com/

コンプレッサ自動運転台数制御盤

2009年07月14日 | その他の機器
この地方では、この2~3日、急に暑くなりました。湿度も高く、すごし易いとは
言い難い気候です。今日も暑くなりそうです。脱水症状、熱中症などに気をつけま
しょう。


エアーコンプレッサが複数台を使用してる場合、その運転を一括で管理し、コンプ
レッサの運転、停止を自動で行う装置が台数制御盤です。

工場でエアーコンプレッサを使っている場合、使用空気量は時間帯により変動して
いると思います。使用空気量が少ない時、無駄な運転をしているエアーコンプレッ
サを停止させれば、その分が省エネになります。

ただ実際には手動で複数台の運転・停止を管理する事には限界があると思います。
その運転・停止を使用空気量に応じて自動的に最適な運転台数を選択し、最も効率
的な運転をするように制御するのが台数制御盤なのです。

つまり現在使用中の複数台のコンプレッサを最も省エネになるように自動で制御し
てくれるのです。

場合によっては、台数制御盤の設置が最も省エネになる事もありますので、一度ご
検討頂くといいかもしれません。



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ドレントラップ

2009年06月09日 | その他の機器



そろそろ梅雨の時期になりました。雨が降ったり、蒸し蒸しするのは本当に嫌です
ね。エアーコンプレッサもドレンが今まで以上に発生するようになります。

ドレンがエアー配管内に発生した時、それを自動的に外部に出す装置がドレント
ラップです。
いくらドライヤーなどで圧縮空気中の水分を強制的に除去しても、それを外部に出
さなければ結局のところ意味がありません。ドレントラップが故障していると外部
にドレンを排出する事ができず、そのドレンが製品や機械装置に不具合を起させる
事になります。ですから、普段からドレンがきちんと排出されているかどうか確認
する事も重要です。

ドレントラップにはフロート式、ディスク式、電磁弁などの種類があります。
(上画像はオリオン機械製のディスク式ドレントラップAD-5です)。

フロート式は、ドレントラップのカップ内にフロートが内蔵されており、カップ内
にある一定の量のドレンが溜まったら、そのドレンを排出する仕組みになっていま
す。溜まらなければドレントラップは作動しませんのでエアーロスを最小限にしま
す。

ディスク式は、エアー圧を利用し、ある一定の間隔で確実にドレンを排出します。
配管内にドレンがあるなしに拘らず、一定間隔でエアーを排出し続けます。

電磁弁式は、電気の力で弁の開閉を行いますので、排出時間、排出間隔など細かい
様々な設定が可能です。またセンサーでドレンの有無を感知してドレンを排出する
ような仕様の製品もあります(メーカー、機種により仕様は異なります)。

それぞれ仕組みには一長一短はありますので、最適なドレントラップを選定しまし
ょう。



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エアーラインフィルタについて 2

2009年05月21日 | その他の機器
エアーラインフィルターは以前の記事で、エアー配管内の塵、埃、オイルミストを
捕集する装置である事は説明いたしました。

圧縮空気をクリーンな状態にする目的は、その圧縮空気を使用する設備機械や
製品に不良を出さないためです。
そのため、より良い性能の製品を付ければ、製品に不良が出る可能性はより低くな
ると思います。
ただし、フィルターを取付けるのにはその取付け費用がかかりますし(一般的には
フィルタの捕集能力が高いほど高価になります)、その後の定期的なメンテナンス
(主に内部フィルタエレメントの交換)が必要となります。
そのメンテナンス費用がかかるからという事でそのまま使用していると圧力損失が
発生してコンプレッサの消費電力が大きくなってしまいます。
ですから、無駄な費用を抑えるためにも設備、製品が必要とする空気の品質を満た
しつつ、過剰な仕様にしない事が必要です。



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エアーラインフィルターの必要性

2009年05月07日 | その他の機器
皆さんは今日からお仕事でしょうか。
連休疲れもあるでしょうが、気持ちも新たにがんばりましょう。


今回は、エアーラインフィルターの話です。

エアーコンプレッサーは大気を圧縮します。
その大気中には、塵、埃、水蒸気、オイルミストなどが含まれており、圧縮する
過程においてそれらも一緒に圧縮されます。通常、エアーコンプレッサには吸込
フィルタが付いていますので、10μm程度の比較的大きな塵、埃などはそこで
捕集されますが、それよりも小さな粒子はそのまま圧縮機内を通過してしまいます。
ですから圧縮エアー中には細かい粒子が大気中よりも濃い密度で含まれているの
です。

その細かい粒子が圧縮空気を使用する機械、製品に悪影響を及ぼす場合には、そ
の圧縮エアー中の粒子を捕集するエアーラインフィルターを取り付ける必要があり
ます(エアーラインフィルターは配管の途中に挟み込まれるように取り付けます)。
エアーの用途に応じて適切なフィルターがありますので専門家に相談してください。


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エアードライヤーの種類

2009年03月18日 | その他の機器
空圧機器のひとつ、エアードライヤーの役割については以前の記事で紹介しました。
今回は、エアードライヤーの種類について御説明いたします。
エアードライヤーは、その除湿方法により大きく2つに分けられます。

まず1つ目が冷凍式エアードライヤーです。
エアーを冷凍機を使用して10℃以下に冷却し、飽和水蒸気量の差によって水分を
分離除去しエアーを乾燥させる方式です。エアー温度を下げることにより飽和水蒸
気量が少なくなるため、飽和水蒸気量を超えた水分を除去できます。この方式はエ
アーを0℃まで冷却するとドレンが凍ってしまうので空気の乾燥度には限度があり
ます(大気圧露点-24℃程度が限度)。

2つめは、吸着式エアードライヤーです。
エアー中の水分を乾燥剤(シリカゲルなど)に吸着させてエアーを乾燥させる方式
です。この方式は冷凍式と比較しても極めて高い乾燥度(大気圧露点-70℃程度
が可能)の乾燥エアーを得る事ができます。この方式では、水分を吸収した乾燥剤
を再利用できる状態にするために乾燥エアーを使用する必要があります。

一般的なエアーの使用条件下では冷凍式エアードライヤーの除湿能力で充分と思
われますが、エアーの使用用途などによりドライヤーも様々な種類、能力があり
ますので購入を検討の際には専門家へ相談されることをおすすめ致します。


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空気槽について

2009年03月02日 | その他の機器
空気槽は別名でエアータンクとかレシーバタンクとも呼ばれています。
一般的にコンプレッサの横に設置されている事が多いと思います。
小型のレシプロ式のコンプレッサには、横になった空気槽の上に圧縮機本体と
モーターが載っているタイプもあります。

空気槽の設置の目的は、圧縮機の能力カバー(一時的に低圧になるのを防ぐ)、
空気の脈動を消す、コンプレッサがより効率的に運転するようにするなどが
あります。
コンプレッサ運転時に必ず必要なものではありませんが、メリットになる事
ばかりですので、ぜひ設置する事をおすすめします。

ただし、コンプレッサに対してあまりにも大きな空気槽を設置した場合は、
空気圧力が使用圧力に達するまで時間が掛かるようになりますので、注意が
必要です。

またお客様よりよく圧縮機の能力を一時的にカバーする目的で設置したいとの
お問合せを頂くのですが、お客様の御要望通りの選定を致しますと予想以上に
大きいタンクが必要になる場合があり、驚かれます。
*余談ですが、そういった場合はエアー配管の改修、エアー漏れの修理、最終
的にコンプレッサの増設をお勧めしております

もし、空気槽の設置を御検討の場合は、選定ミスを防ぐためにも専門家へ選定
依頼をされたほうが良いと思います。



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エアードライヤーについて

2009年02月23日 | その他の機器
圧縮空気を使用する時に問題となることのひとつは、ドレン(水)が圧縮空気中
に含まれる事です。この問題を解決する方法は、エアードライヤーと呼ばれる水分
を除去する装置を設置することです。

大気中には必ず水分が含まれています。
空気をゲージ圧0.7MPaまで圧縮するということは、空気の体積が約1/8に
なる事です(大気圧=ゲージ圧0MPaとしているため)。
空気が圧縮されるということは、水分も同じように圧縮されます。つまり大気中
と比べて8倍の密度の水分が含まれることになるのです。

空気中に含まれる水分には限りがあり、その限界量を飽和水蒸気量といいます。
飽和水蒸気量をこえるとドレン(水)が発生します。

空気の圧力が高くなると飽和水蒸気量は少なくなります。また空気の温度が低く
なると飽和水蒸気量は少なくなります。
空気を圧縮すると飽和水蒸気量をこえた水分が、ドレン(水)として発生してし
まいます。
この発生したドレンが機械、製品、作業に悪影響を及ぼします。エアーガンから
水が出たり、電磁弁が水の影響で壊れたり、機械がサビたり、圧縮空気を使った
事がある人ならば少なからずこういったトラブルの経験があると思います。

こういった問題を解決するために強制的に圧縮空気中の水分を除去し、空気を
乾燥させる装置がドライヤーです(空気を乾燥させる方法もいくつかあるのです
がそれはまた改めてご説明いたします)。

今ではドライヤーが付属したエアーコンプレッサが多くなり、こういった問題も
起こりにくくなっているのですが、もし付いておらず、ドレンのトラブルがある
場合には別置タイプのエアードライヤーを設置する事をお勧めいたします。
設置後にはドレンのトラプルは殆どといっていいほどなくなります。

エアードライヤーが付いているのにドレンが発生する場合は機械の故障が考えら
れますので修理会社に修理を依頼されたほうがよいでしょう。


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エアーラインフィルタ取付工事

2009年02月04日 | その他の機器
あるお客様でエアー配管の途中にエアーラインフィルタを取り付ける工事を施工
します。
今回は、以前から取り付けてあった他社製の物が老朽化したため、同仕様の物を
一式で交換する工事です。

下画像のようなフィルタに交換します。
これはオリオン機械(株)製のフィルタです。この中にエレメントが入っています。


このフィルタの役目について。
コンプレッサより作られた圧縮空気中には機械や配管から発生した細かいゴミや
サビ、スケールなどが含まれている場合があり、時にはそれがエアーを必要と
する機械や物に悪影響を与えます。
それを防ぐためにエアー配管の途中にこのフィルタを取り付けて、そこでゴミ、
サビなどを回収し、クリーンなエアーを供給します。
内部エレメントは定期的(1年~)に交換します。


ご参考

オリオン機械(株) 製 空圧機器
http://www.orionkikai.co.jp/kuatsu/index.asp?URL=seihin.htm&POINT=FILTER



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