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アメリカは、2月は「Black History Month(黒人史月間)」に指定されています。それを受けて大学の本屋は、黒人史に関する本を20%引きで販売しているようです(写真)。わたしは、アフリカ系アメリカ人が書いた本を何冊か読んだことがありますが、印象に残っている一冊が、『The Bluest Eye』(1970年)。確か1993年にノーベル文学賞を受賞した、Toni Morrisonが書いた小説です。1941年のオハイオ州が舞台。Morrisonさん自身が1931年生まれのオハイオ州出身ですから、小説とはいえ自伝的要素が強いかもしれません。
細かいことは忘れましたが、自分の容姿に悩む黒人の少女が印象に残っています。「金髪」と「青い目」が、特に女性美の基準になっていた(今でも?)アメリカで、黒人というのは「美しくない/かわいくない」存在。主人公の少女は、青い目を持っていれば自分の惨めな生活は変わるはずと思い、「神さま、わたしにどうか青い目をお授けください」と毎晩祈っていました。自己嫌悪(self-hatred)というか、黒人である自分の容姿を醜いと思い込む少女の姿が、痛々しかったことを覚えています。「金髪と青い目」をした白人が美しく、黒人の容姿は醜い―。これは、普遍の真実なのでしょうか?それとも、誰かがそう決めたのでしょうか?
黒人の容姿は醜い―。こんな見方を払拭すべく、1960年代には「Black is Beautiful」を合言葉に、アフロヘアなどを含めた黒人容姿に対する意識改革運動(?)が起こったので、以前ほど「黒人=醜い」という見方はないのかもしれません。こんなアメリカですから、日本でよく聞く「美白」という言葉はタブーでしょうね。(「美黒」もあるのかな?)日本でも、美の基準は基本的に白人のようですね。黒人女優のHale Berryを「ブラック・ビューティー」と呼んでも、「ホワイト・ビューティー」という言葉は聞きませんね。
何を美しい/醜いと決めるのも、政治、つまり権力の強弱が関わっています。アフリカ系アメリカ人が「醜い」と思われてきたのは、多くの黒人が奴隷、その後も差別待遇を受けてきたこととは無関係ではないでしょう。「何が美しいと思うかは、その人次第じゃない?その小説の主人公だって、自分のこと自分でかわいいと思えばいいじゃない!」と言ってしまえば、それまでですが。「個人の好みを含めた価値観や世界観は、特定の社会/文化状況において形成される」という視点を無視し、「その人次第じゃん」という言葉で片付けていたら、学者や研究者、それに評論家は不要ですね。
細かいことは忘れましたが、自分の容姿に悩む黒人の少女が印象に残っています。「金髪」と「青い目」が、特に女性美の基準になっていた(今でも?)アメリカで、黒人というのは「美しくない/かわいくない」存在。主人公の少女は、青い目を持っていれば自分の惨めな生活は変わるはずと思い、「神さま、わたしにどうか青い目をお授けください」と毎晩祈っていました。自己嫌悪(self-hatred)というか、黒人である自分の容姿を醜いと思い込む少女の姿が、痛々しかったことを覚えています。「金髪と青い目」をした白人が美しく、黒人の容姿は醜い―。これは、普遍の真実なのでしょうか?それとも、誰かがそう決めたのでしょうか?
黒人の容姿は醜い―。こんな見方を払拭すべく、1960年代には「Black is Beautiful」を合言葉に、アフロヘアなどを含めた黒人容姿に対する意識改革運動(?)が起こったので、以前ほど「黒人=醜い」という見方はないのかもしれません。こんなアメリカですから、日本でよく聞く「美白」という言葉はタブーでしょうね。(「美黒」もあるのかな?)日本でも、美の基準は基本的に白人のようですね。黒人女優のHale Berryを「ブラック・ビューティー」と呼んでも、「ホワイト・ビューティー」という言葉は聞きませんね。
何を美しい/醜いと決めるのも、政治、つまり権力の強弱が関わっています。アフリカ系アメリカ人が「醜い」と思われてきたのは、多くの黒人が奴隷、その後も差別待遇を受けてきたこととは無関係ではないでしょう。「何が美しいと思うかは、その人次第じゃない?その小説の主人公だって、自分のこと自分でかわいいと思えばいいじゃない!」と言ってしまえば、それまでですが。「個人の好みを含めた価値観や世界観は、特定の社会/文化状況において形成される」という視点を無視し、「その人次第じゃん」という言葉で片付けていたら、学者や研究者、それに評論家は不要ですね。
「十代や二十代全般の若い子の間では」と限定されているのがミソですね。昔はガングロもありましたね。
マーフィーさん、
スポーツにも、大雑把な人種の棲み分けがありますね。大リーグも以前は、黒人は排除されていたのでは?黒人大リーガーの草分け、ジャッキー・ロビンソン(だったっけ?)は有名ですね。
『非色』、機会があったらぜひ読んでみてくださいね。おススメです